アドレス帳、着信メロディ、ブックマーク、メール、待ち受け画像など、携帯電話のメモリに記録されたさまざまな情報を読み出し、編集できる多機能携帯電話ユーティリティ。最新バージョン「14」では、動画ファイルを携帯電話で再生可能なフォーマットに変換する機能などが追加された。「携帯マスター」は、携帯電話の持つ機能を十二分に活用できるよう、さまざまな機能が盛り込まれた携帯電話ユーティリティ。メイン画面であるランチャから選択できる機能は「アドレス帳・メール・スケジュールなど」「カメラ画像・動画・待ち受け・アニメ」など、五つのカテゴリに大別され、機能アイコンは20にも上る。ただし、アイコンをマウスでポイントすると、ランチャ画面下部に各アイコンの機能説明が表示されるようなっており、はじめて使う場合でもわかりやすい。
多くの携帯メモリ編集ソフトでサポートされる「アドレス帳」「スケジュール帳」「ブックマーク」「テキストメモ」の各メモリデータは、「携帯マスター」でもサポートされる。それぞれ独立したウィンドウで編集することが可能で、データの特性に合わせた最適なウィンドウデザインで編集できるよう工夫されている。アドレス帳に登録できる件数や登録可能な項目などは、携帯電話の機種によって異なるだが、「携帯マスター」ではソフトの起動時に機種を自動判別し、電話番号の登録件数やメールの最大長などを、自動的に手持ちの機種にマッチさせてくれる。
機種に固有の情報への対応は、他の機能でも見られる。例えば、待ち受け画面の編集機能では、各機種の液晶サイズに合わせて、編集エリアのサイズが自動で決定されるといった具合。さらに、最近の携帯電話では、アニメーションGIFを使った動きのある待ち受け画面や画像も扱えるが、「携帯マスター」では、アニメーションGIF専用の動画編集機能を備えており、携帯電話で表示可能なアニメーションを作成・転送することが可能だ。
動画編集機能では、携帯電話で使用される形式の動画(3GPP/3GGP2など)を作成する機能が追加された。「動画コンバータLE」では、パソコン内にある動画ファイル(AVI/WMV/MPEG-1/ASF)をソースとして、3GPP/3GPP2に変換できる。「パソコンで録画したテレビ番組などを変換し、携帯電話で楽しむ」といった使い方も可能だ。
着信メロディの編集では、五線譜で入力したり、MIDIファイルから変換したりする一般的な方法を利用できるのに加え、自動作曲機能も利用できる。「着信メロディFactory」では、あらかじめ用意された48種類の音楽スタイル(ジャンル)から選択して、「作曲」ボタンを押すだけで、自動的にメロディが作られる。最大64和音までをサポートし(和音数は携帯電話の機種に依存)、オリジナリティにあふれた着信メロディを作ることが可能だ。さらには、着信ボイスの録音や転送といった、最近の機種の機能にも対応する。
携帯電話とのデータ転送では、PDC用のシリアルケーブルやUSBシリアルケーブルに対応するのはもちろん、FOMAなどのW-CDMA機種向けドライバも添付されている。