ライティングソフト不要で、CD-RやDVD-Rへの直接書き込みを行えるバックアップソフト。プレビュー機能があり、バックアップデータを復元することなく、ファイルの内容を確認できる。「TurboBackup」は、バックアップ元/バックアップ先などの設定をまとめた「バックアップセット」をあらかじめ登録することで、ワンクリックでのバックアップ/復元を可能にするソフト。バックアップセットは「タスク」という単位で管理される。タスクでは、ひとつ(または複数)のバックアップセットを管理できる。ユーザは、選択したタスクだけのバックアップを行ったり、複数のタスクをまとめてバックアップを行ったりできる。増分のみのバックアップや圧縮バックアップ、スケジュール設定による定期バックアップ、リカバー(バックアップファイルの復元)などの機能も備える。
インストール後の初期状態で、Outlook Expressの電子メールおよび連絡先(アドレス帳)、「お気に入り」「マイドキュメント」などのタスクがすでに登録されており、これらは、すぐにバックアップを実行できる。もちろんバックアップ先などは、好みに応じてユーザが変更することが可能だ。
バックアップセットの作成は、ウィザードを使って簡単に行える。バックアップ元はファイルまたはフォルダ単位で指定することが可能。サブフォルダを対象に含めることもできる。バックアップ先にはハードディスクやフロッピーのほか、CD-R/RW、DVD±R/RWなども選べる。
バックアップは、ファイル/フォルダをそのままコピーする方法に加え、圧縮バックアップもサポートする。「TurboBackup」独自のTBZ形式または一般的なZIP形式のいずれかを指定できる。
オプションでは「完全バックアップ」「増分バックアップ」などを選べるほか、ログファイルの作成、バックアップ対象から除外するためのフィルタ、バックアップ先メディアの容量に応じてアーカイブを分割保存する「マルチボリューム」などを指定できる。圧縮バックアップでは、作成したアーカイブファイルに対してコメントを付加したり、パスワードを設定したりすることも可能だ。
バックアップセット(タスク)は、メールソフト風のメイン画面にツリー状に表示される。バックアップを実行するには、ツリーからバックアップセットを選択して「バックアップ」ボタンをクリックすればよい。すでにバックアップを実行済みのタスクがあれば、ツリーを選択することでバックアップされたファイルやアーカイブの情報、アーカイブ内のファイル一覧などを表示できる。バックアップ先がリムーバブルメディアの場合でも、バックアップしたファイルの一覧は、メディアをドライブにセットしない状態で確認できる。
特徴のひとつが、復元することなくバックアップファイルの内容を確認できるプレビュー機能。一覧表示されたバックアップファイルをクリックすることにより、プレビューエリアで内容を閲覧できる。テキストやバイナリデータの表示はもちろん、WordやExcelといったアプリケーション、JPEGやTIFFなどの画像、AVIやMPEG、WAVなどのマルチメディアデータなどの表示や再生が可能だ。
データの復元は、ドライブまで含めて完全に元の場所に復旧する「緊急復元」と、復元したいファイルの選択や復元先を指定できる方法とに大きく分けられる。「TurboBackup」をインストールしたパソコンが複数台ある場合は、相対的な位置関係を保ちながら他のパソコンに復元する「同期」を選択することもできる。
そのほかにも、電子メールソフトで新規メールを作成し、添付ファイルとしてバックアップファイルを送信する機能などがある。