Webブラウザをベースにメーラ、RSSフィードリーダ、チャットなど、数多くの機能を統合したソフト。「Opera 7.5 for Windows」は、Internet Explorer、Netscape Communicatorに次ぐ“第3のブラウザ”として高い人気を誇るWebブラウザの最新版。中心になるのは、1ウィンドウ内に複数のページを表示し、タブ切り替えで閲覧できる「タブブラウザ」だ。タブごとにツールバーを持ち、「戻る」「進む」などのページ移動ボタンや、URLを入力するためのアドレスバー、検索キーワードの入力バーが用意されている。表示サイズの切り替え、セキュリティ設定、表示設定切り替えの各ボタンもタブごとにある。
表示サイズの切り替えは、文字サイズの変更ではなく、ページのイメージそのものを20%〜1,000%の範囲で拡大/縮小できるもの。レイアウトを崩すことなく、好みの表示倍率でページを閲覧できる。表示設定切り替えボタンでは、ページ内の画像の表示/非表示を切り替えられるほか、「ユーザーモード」への切り替えも行える。ユーザーモードでは「画像とリンクのみ表示」「非リンク画像を表示しない」など、ページの表示状態をユーザの好みに合わせて細かくカスタマイズすることが可能だ。
ツールバーとは別に、「パネル」と呼ばれるボタン群も用意されている。IEのエクスプローラバー同様、ウィンドウの一部を使ってさまざまな機能を呼び出せる。
- ネットサーチ:Googleやlivedoorサーチなどでの検索
- ブックマーク:お気に入りサイトの登録・管理
- メール:メール機能のフォルダツリーを開く
- コンタクト:コンタクト機能で振り分けられたメールをすばやく選択できる
- チャット:チャットルーム一覧を表示し、すばやくアクセスできる
- メモ:検索機能付きのメモ機能。クリックするだけでメールとして送信できる
- ダウンロード:ファイルのダウンロード管理機能。履歴の表示や再ダウンロードが可能
- 履歴:Webページへのアクセス履歴を表示
- リンク:閲覧中のWebページからリンクを抽出して表示
- ウィンドウ:開いているタブを一覧形式で表示。ダブルクリックで切り替えられる
- ページ情報:WebページのファイルサイズやMIMEタイプなどの情報を表示
パネルの表示位置や表示するボタンは、ユーザが選択して変更できる。パネルの機能そのものを追加したり、表示中のページをパネルとして登録したりすることも可能だ。内蔵のメールクライアントソフト「M2」は、正しくは「メール」「ネットニュースリーダ」「RSSフィードリーダ」の機能を統合した「総合コミュニケーションツール」と呼んでよいもの。「M2」もタブとして表示され、ブラウザのウィンドウ上でメールの読み書きを行える。「フォルダツリー」「メール・ニュース一覧」「プレビュー」の3ペインで構成されたオーソドックスなデザインで使いやすい。
受信したメールは、ワンタッチで迷惑メールに登録したり、要返信/要連絡などのラベルを付けたりできる。「ビューモード」を切り替えれば、送信済みや草稿、ラベルや添付ファイルの種類(ドキュメント/画像/アーカイブファイルなど)を指定して、該当するメールだけをすばやく表示させることも可能。さらに、差出人を「コンタクト」登録することで、その相手から届いたメールだけを簡単に抽出することもできる。「コンタクト」には、アドレス帳としての機能もあり、ワンタッチで相手へのメールを作成できる。住所やチャット用のニックネーム、写真、アイコンなどを登録しておくことも可能だ。
そのほかにも、Cookieや認証用パスワードを管理する「サーバーマネージャー」、スクリプトの実行やCookieの受け入れなどの設定をワンタッチで切り替えられるセキュリティ設定機能、外見デザインを変更できるスキン機能、ページをコンパクトなサイズにレイアウトし直して表示するスモールスクリーン表示機能、表示しているページの状態を保存しておけるセッション機能などをはじめ、多彩な機能を搭載する。既存のメールソフトやブラウザとの間でメールやブックマーク情報をやり取りできるインポート/エクスポート機能もある。