動画機能付き携帯電話(ムービーケータイ)で再生できる動画(ケータイムービー)を編集・作成するためのソフト。ムービーケータイで撮影した動画を編集できるのはもちろん、AVI/MPEGといった既存の動画をムービーケータイで再生できるよう変換することも可能。パソコンで再生できる動画を作成することもできる。「Video ToolBox 2」は、シンプルな操作画面で、はじめてでも簡単にケータイムービーを編集・作成できるソフト。ガイドにしたがって操作することで、わずか4ステップで作成できる(パソコン再生用動画の場合は3ステップ)。ユーザは、ムービーケータイのキャリアを選択したのち、
- 素材となる動画の取り込み
- 再生順の指定やカット編集など
- テロップの作成
- ケータイムービーの出力
の流れで操作してゆく。取り込み可能な動画はAVI、MPEG-1/2、WMVなど、Windowsで一般的な形式のファイル。3GPP/3GPP2/MPEG-4など、ムービーケータイ用の動画ファイルも直接読み込める。さらに、MP3/WAV/WMAやAIFF/AUなどの音声ファイルや、さまざまな形式の静止画ファイルも読み込むことができる。DVD±RW/DVD-RAMレコーダで記録されたVR形式のメディアからの直接取り込みや、パソコンに装着されたテレビチューナカードからの動画キャプチャも可能。テレビで放送された内容をムービーケータイに転送して、ケータイ上で動画を視聴するといったこともできる。
複数の動画ファイルが指定された場合は、画面下部のストーリーボードに順次配置される。ストーリーボードでは、動画の並び替えや個々の動画のトリミング、動画の色調整等のエフェクトを行える。色調整では、色調や画像の明るさなどを自動的に調整して、画像の見栄えをよくする「自動エンハンス」をサポートする。
動画に対して文字を入れる「テロップ」機能では、単に文字を入れるだけではなく、文字を点滅させたり、スクロールさせたりする効果をつけられる。ケータイ特有の「絵文字」にも対応。使用したい絵文字を一覧表から選ぶだけでよい。
動画を90度回転させたり、動画の周囲に飾り枠を付けたりといった加工も行える。90度回転は、テレビ録画などの横長の動画を、縦長であることが多いケータイの液晶画面で見る場合に重宝する。(ケータイの機種にも依存するが)動画中にリンクを設定して、指定された番号に電話をかけたり、URLにジャンプさせたりするような設定もできる。
ファイル出力では、3GPPや3GPP2といったケータイ特有の動画ファイルを直接、作成することが可能。エンコード時のパラメータは、選択したキャリアに応じて適切に決定されるため、ユーザが別途、設定する必要はない。パソコン再生用に出力することも可能で、AVI、WMV、MPEG-1/2/4、QuickTimeなどの動画形式に出力できる。
3GPP/3GPP2に出力する場合には、これらの動画形式ならではの「著作権管理」機能にも対応する。「ケータイ上で動画の再生回数を制限する」「指定した日時を過ぎると再生できないようにする」「再生はできるが、転送はできないようにする」といった属性を付加した動画を作成できる。
そのほか、既存の動画を複数指定し、一括でケータイムービーの形式に変換する「バッチ変換」機能もある。