世界で標準的に使われているZIP形式をはじめとして、TAR/gzipなどの形式をサポートする圧縮・展開(解凍)ソフト。外部プログラムとの組み合わせで、LZH/ARJ形式などにも対応する。「WinZip」は、世界中で数多くのユーザに使用される“定番”圧縮・展開(解凍)ソフト。対話形式で簡単に操作できる「WinZip Wizard」モードと、より高度な操作に対応した「WinZip Classic」の二つの操作モードを持つ。好みのモードで起動できるのはもちろん、操作中のモード切り替えも可能だ。また、エクスプローラと統合することで、エクスプローラウィンドウのコンテキスト(右クリック)メニューからも圧縮・展開をできるようになるほか、アーカイブファイルのメールへの添付なども可能。ドラッグ&ドロップにフル対応し、既存アーカイブへのファイルの追加は、追加したいファイルをアーカイブのアイコンにドロップするだけでよい。
「WinZip Classic」モードは、アーカイブ内のファイル一覧を表示するもので、圧縮・展開ソフトとしてオーソドックスなインタフェース。リストにはファイル名やファイルサイズ、圧縮率など、個々のファイルの情報が表示され、選択したファイルだけを展開したり、関連付けられたアプリケーションを起動して、ファイル内容を表示したりできる。アーカイブ内にインストーラプログラムやスクリーンセーバモジュールなどが含まれている場合は、自動的にインストーラボタンが現れ、展開しなくても、その場ですぐにインストールを実行できる。
既存のアーカイブにファイルを追加する場合は、オプションで圧縮率を指定できるほか、「同名ファイルの更新」「アーカイブに追加して元のファイルは削除する」などのオプションを選択することが可能だ。
単なる圧縮・展開だけでなく、アーカイブを効率よく管理するための機能も用意されている。「Favorite Zip Folders」では、ハードディスク内のアーカイブが保存先フォルダの区別なくまとめて表示され、目的のアーカイブをすばやく探すことができる。パソコン内に保存されているアーカイブを検索することも可能だ。
アーカイブをすばやく利用できるよう、「WinZip Quick Pic」という機能も用意されている。タスクトレイアイコンとして常駐させることで、「WinZip Quick Pic」から「Favorite Zip Folders」を開いたり、最近使ったアーカイブファイルを開いたりといったことができるようになる。
そのほかにも多彩な機能を搭載する。主な機能としては、
- 自己展開ファイルの作成
- 外部のアンチウイルスソフトと連携したウイルスチェック
- 指定サイズでのアーカイブファイルの分割
- アーカイブファイルの破損チェック
- ファイルを展開し、個々にショートカットを作成するチェックアウト機能
- ファイルの暗号化
などがある。Ver.9.0では、64ビットのZIPファイルに対応。4GB以上のファイルも扱えるようになり、扱えるファイル数も従来の制限が取り払われた。暗号化では、128ビット/256ビットの鍵長に対応するといった点が強化されている。