増設したもう1台のハードディスクに、システムを含めたディスクの内容をバックアップできるソフト。「StandbyDisk 2000-XP Pro」では、「ディスク内容をイメージファイル化するソフト」とは異なり、バックアップ元のディスクの内容とまったく同じものを、バックアップ先のディスク(「スタンバイ・ディスク」と呼ぶ)上に作り上げる。スタンバイ・ディスクからも起動できるよう、ブートセクタまで含めたすべての内容をバックアップするため、ハードウェア障害などでバックアップ元ディスク(「カレント・ディスク」と呼ぶ)が故障しても、起動ディスクを変更するだけで、すぐに復旧できるのが特徴。Windowsアプリケーションとして動作するが、Windowsを停止することなく、システムを含めたバックアップを実行できる。
設定はウィザードで簡単に行える。ウィザードでは、バックアップ対象をパーティション単位で指定することが可能。データ用のパーティションなど、バックアップの必要がないものは、対象から外すことができる。バックアップ先であるスタンバイ・ディスクの容量を指定することも可能。例えば、カレント・ディスクのパーティション容量が2GBであっても、スタンバイ・ディスクの容量を4GBと指定すれば、パーティションを拡大しながらバックアップすることが可能だ。
スタンバイ・ディスクからの復元も簡単だ。「StandbyDisk」をインストールすると、エクスプローラのフォルダツリーに「StandbyDisk」という項目が追加され、バックアップ内容をカレント・ディスクに復元できるようになる。スタンバイ・ディスク作成後に、カレント・ディスクの内容が変更された場合は、同期の取れていないファイルのみをバックアップする「増分バックアップ」機能を利用できる。
ファイル/フォルダ単位でスタンバイ・ディスクにアクセスすることも可能。カレント・ディスク/スタンバイ・ディスク内のファイルの状態(スタンバイ状態)を確認した上で、ファイル/フォルダを個別復元することも可能だ。
スケジュールを設定して、定期的にバックアップを実行させる機能もある。スケジュール設定もウィザードで行える。スケジュールウィザードでは、パーティション全体をバックアップ対象に指定できるほか、ユーザが指定する任意のファイル/フォルダ(バックアップセット)を対象にすることもできる。
1台のカレント・ディスクに対して、複数のスタンバイ・ディスクを設定することもできる。例えば、パーティション単位で保存先ハードディスクを変えたり、スケジュールと併用して世代バックアップを行ったりすることが可能だ。
そのほかにも、スタンバイ・ディスクに対してチェックディスクを実行する機能などがある。