「蔵衛門2005デジブックPLUS」は、画像を「アルバム」という形式で管理する。アルバムにはブックカバーがかけられ、「本棚」に収められる。実物のアルバムと同じ感覚で扱うことができるのが特徴だ。新規のアルバムを作るには、アルバムにしたい画像の入ったフォルダやファイルをそのまま本棚にドラッグ＆ドロップすればよい。これだけで画像が「蔵衛門2005デジブックPLUS」に取り込まれるとともに、自動的にレイアウトされてアルバムが作成される。アルバムのレイアウトやブックカバーは、ユーザが選択することが可能で、表紙にはアルバムタイトルや画像を付けることもできる。

アルバムに取り込まれた画像はサムネイルで表示され、クリックすると拡大表示される。画像にはコメントをつけることが可能で、自由に文章を書き込める。もちろん画像の追加/移動/削除も自由に行える。アルバム全体や写真単体にBGMをつけたり、アルバム上で動画を再生したりすることも可能。1枚の画像を見開きページいっぱいに表示する「写真集」の形式にすることも可能だ。アルバム中の画像をバラバラにすべて表示する「かるた表示」機能や「しおり」機能も備えている。

実行ファイル付きの「スライドショー」や「蔵衛門2005デジブックPLUS」の閲覧機能だけを取り出した「ビューワ」を利用することで、ほかの人にも見てもらえる形式でアルバムを出力できる。出力時には同時に「Autorun.inf」ファイルが作成されるので、CD-Rにコピーすれば、パソコンにセットしただけでスライドショーなどが起動する。

アルバムをトリワークスのサーバ経由で配布する「アルバムお届け機能」も用意されている。アルバムをサーバにアップロードし、送信先を登録しておくと、相手にメールが届いてサーバからダウンロードできるようになる。アルバムを受け取る側のパソコンに「蔵衛門2005デジブックPLUS」がインストールされていない場合は、ソフトも同時にダウンロードされる。

デジカメ写真を撮ったはいいが、ロクに見ていないという人は、案外少なくないのではないかと思う。ちゃんと撮影した写真を見るためには、写真が整理されていることはもちろんのこと、簡単に手間なく見られることが肝心だ。特に離れて暮らすおじいちゃん、おばあちゃんに子どもの写真を見てもらいたいときなど、お年寄りでも扱えることは非常に大事な要素になるだろう。

「蔵衛門2005デジブックPLUS」は、“見てもらう”ことにもよく配慮されたソフトだ。ビューワやスライドショーはCD-Rにコピーすればセットするだけでいいし、アルバムお届け機能でも閲覧環境自体を作ることができる。ちょっと洒落たレイアウトも自在で、アルバムを作るのも見るのも楽しくさせてくれる、そんなソフトになっている。

開発中に苦労した点
自由なアルバム作りを楽しんでいただくための“おまかせレイアウト”機能です。「蔵衛門」の一つの特徴として、“フリーレイアウト”機能というのがあります。この機能によって、ユーザはアルバムの見開きページに写真を自由に配置することができます。つまり、ユーザによる100％オリジナルなアルバムを作ることができるのです。実はこの機能、昔のバージョンからあった機能なのです。そして、この“自由”が、ユーザを悩ませていることをユーザとのやりとりの中で気づきました。自由すぎて、どこからはじめたらよいのかがわからないというのが、ユーザの声です。

そこで“おまかせレイアウト”機能を開発しました。その名の通り、この機能を使うとアルバム内の写真が選択したレイアウトテンプレートに沿って自動的に配置されます。この機能で編集されたアルバムは、ページごとに異なったレイアウトを楽しむことができます。私としては最終的にはユーザに“フリーレイアウト”機能を使いこなしていただきたいのですが、どういったレイアウトがあるのかをまず“おまかせレイアウト”機能で知り、体験していただきたいと思います。アルバム作りを楽しむためのヒントがこの“おまかせレイアウト”にあると思います。

ユーザにお勧めする使い方
デジカメムービーもアルバム内で自動再生!!　これぞデジタルの醍醐味!!──みなさまはデジカメでムービーなどをお撮りになられますでしょうか？　「蔵衛門」のアルバムは写真だけでなく、動画にも対応いたしました。アルバムに読み込まれた動画は、ページをめくると自動的に再生するように設定できます。アルバムにムービーを読み込んで、デジタルならではの醍醐味を「蔵衛門2005デジブックPLUS」で味わってください。