1台のパソコンにWindows 2000/XPやWindows 95/98/Me、Linuxなどの各種OSをインストールし、自在に切り替えて利用できるブートセレクタ。パーティション操作ツール「パーティションコマンダー8」の機能を搭載し、パーティションの切り直しやリサイズも行える。ブートセレクタは、1台のパソコンに複数のOSがインストールされている場合、ブート(起動)時にどのOSを動作させるのかを選択する機能を持つソフトのこと。通常、パソコンでは、ハードディスク上に最後にインストールしたOSのみが起動できるようになっている。OSによっては、直前にインストールされていたOSと切り替えて使用する機能を持つこともあるが、サポートされるOSに制限があったり、OSの選択方法が柔軟でなかったりといった欠点がある。「システムコマンダー8」では、Windows系OS、LinuxやSolaris、BSDといったPC-UNIX系OS、さらにはTRONなどの数多くのOSをサポート。Windows Server 2003、Lindowsにも対応する。同種のOSを複数インストールし、複数の設定を共存させることも可能だ。
インストールはWindows上から行える。インストール後、次回再起動時から「システムコマンダー8」の画面が表示され、さまざまな機能を利用できるようになる。「システムコマンダー8」はWindows上ではない独自のシステムで動作するが、操作画面はわかりやすく、Windowsを操作できるユーザであれば、違和感なく使える。画面では、インストールされているOSがそれぞれアイコンで表示され、利用したいOSをマウスで選択するだけで、そのOSが起動する仕組み。Windows NT/2000/XP/Server 2003など、互いにバージョンの異なるNTFSを使用するOS同士がインストールされる場合には、他の環境で不具合が出ないよう、自動的に他のOS用のNTFSパーティションを不可視に設定する機能もある。
「システムコマンダー8」から新しいOSをインストールすることも可能。「OSウィザード」が用意され、ウィザードに従って操作するだけで、新たにインストールされるOSに適したパーティションの設定などが行われる。仮に新規インストールしたOSが、ハードディスク上のマスターブートレコード(MBR)を書き換えてしまい、「システムコマンダー8」が起動しなくなった場合でも、「システムコマンダー8」をセットアップしたWindowsを起動すれば、自動的にセットアップ状態が復元される。リカバリー用のブートフロッピーを作成する機能もあり、このフロッピーで起動することでも環境を復元できる。
パーティション操作ツール「パーティションコマンダー8」を用いれば、すでにインストールされたWindowsやLinuxのパーティションを縮小し、新たなOSをインストールするためのスペースを確保できる。もちろん、逆にパーティションを拡張して、容量不足を解消することも可能だ。