AVI/MPEGといった動画ファイルのソースから、DVD-Videoを作成するためのオーサリングソフト。ホロン社独自の技術により、1枚のDVDに最長16時間分もの動画を収められるのが特徴。「HOLON Hyper DVD Author」のオーサリングは、計10ステップのウィザード方式で行う。ソース(作成元)となる動画の指定(複数指定可)からはじまり、動画の再生順序の指定、フレームサイズのトリミング、画像の長さ(再生時間)のトリミング、チャプター設定、出力フォーマットの指定、メニュー作成、最終書き込みという順序で行われる。ウィザードでの設定とはいえ、DVDオーサリングに必要とされる機能はほとんど網羅している。
ソースとなる動画には、AVI(DivXを含む各種コーデック)、MPEG-1/2、WMVなどを利用できる。動画フォーマットは最終出力時に自動変換されるため、複数のフォーマット/複数のフレームサイズを持つ動画ファイルを任意に指定することが可能だ。
フレームサイズのトリミングは、画像の上下左右の任意の辺を自由に切り取れる機能。動画をプレビューしながら、切り取り範囲を指定できる。また、画像の長さのトリミングでは、2モニタ方式でイン点とアウト点との双方を見ながら指定することが可能で、作業内容に最適なユーザインタフェースで操作できるよう配慮されている。
エンコード時のビットレートは、編集後の動画の総容量とDVDメディアの容量とから自動的に最適値が計算されるほか、ユーザが手動で設定することもできる。メニュー作成機能はメニュータイトルやチャプタータイトルが一覧表示されるだけのシンプルなもの。そのほか、メニューのフォント指定や背景画像のカスタマイズなどが可能だ。
出力には、一般的なDVD-Videoフォーマットのほか、「Hyper DVD」と呼ばれる独自のDVDフォーマットを指定できる。Hyper DVDは、動画フォーマットの変換(トランスコード)技術と、MPEGフォーマットを独自拡張したハイパービデオ技術を組み合わせた「ハイパートランスコード」技術を用いて作成できる新しい動画メディアの規格。画質を落とすことなく、通常のDVDよりも遙かに長い、1枚(4.7GB)あたり最長16時間という動画の収録が可能だ。ハイパートランスコードを用いて作成したDVDは、ほとんどのDVDプレイヤーで再生できる。