「Print Album」は、複数の画像を好きな場所に配置してイメージ通りに印刷できる、レイアウト自由度の高い印刷ソフト。エクスプローラなどからのドラッグ＆ドロップで画像を貼り込み、マウスを使って位置の変更や拡大・縮小を行える。用紙の四隅への配置やセンタリングなどは、ツールバーのボタンで簡単に指定できるようになっている。配置してある複数の画像に対して、上下・左右の位置揃え、縦横幅の統一などをまとめて行うことも可能だ。画像を重ねて配置することも可能で、重ね順はマウスクリックやツールバーから簡単に変更できる。もちろん、重ね順を固定することも可能だ。

画像のほかには、テキストや楕円または矩形のオブジェクトを配置できる。オブジェクトは、サイズや塗りつぶし色、線の太さなどを指定することが可能。画像に枠線を付けることもできる。

回転などの編集機能もある。90度回転のほか、上下・左右の反転やトリミング、色相/明度/彩度の調整、モノクロ化やセピア化、ネガ/ポジ反転などを行える。

用紙サイズはA5〜A3、B5〜B4、はがきサイズに対応。もちろん、どのサイズでも印刷の向きは縦・横から選択できる。画像を正確にレイアウトしたいときに便利な仮想マトリクス（グリッド）は、1ピクセル単位で指定できるようになっている。

読み込める画像形式はBMP/PNG/JPEG。Susie Plug-inに対応し、プラグインを導入すれば、さらに多数の形式の画像ファイルを読み込めるようになる。

インクジェットプリンタの褪色については、クリアファイルなどに入れて印刷面が直接空気に触れないようにするのが効果的なので、ムリに冊子作成などにこだわらずシンプルにプリントするだけというやり方はある意味、実利的な選択といえよう。

文字のレイアウトも折り返しや位置揃えなどの機能は持たないが、ソフト本来の性格としてはそれほど長文を入力することもないだろうし、配置自体は自由にできるので、適当に改行してやるなりすれば、さほど問題はない。

シンプルながら自由度が高いし、簡単な加工なら「Print Album」だけでこなしてしまえるところも魅力だ。フォトアルバムだけでなく、ちょっとしたポスターやチラシ作りなどにも活躍してくれるだろう。

開発中に苦労した点
レイアウトエディタの開発と軽量化です。何か機能を増やすたびに重くなるので、どこまで軽くできるのかを毎回模索しています。そして今後もその苦労は続くと思います……。

ユーザにお勧めする使い方＆今後のバージョンアップ予定
「Print Album」をご利用されている方の半数以上は、レイアウトの自由度を生かしたポストカードやポスター作り、CD/ビデオラベル印刷などに利用されているようです。実は作者自身、そのような使い方は念頭になかったので、そのあたりの機能や操作性は、ラベル作成の専用ソフト等に比べたら決してよくないと思うのですが、そこはピッチの精密さや出力結果で評価をいただいているのかもしれません。「アルバム作成」という意味では、すでに機能は果たしていると思うので、今後はアルバム以外の部分を意識した機能強化と改善を図っていきたいと思っています。