アドレス帳や待ち受け画像といった携帯電話のメモリデータを編集・管理するためのソフト。パソコンと携帯電話とのデータの受け渡しに、通信ケーブルではなくメモリカードを使うのが特徴。最近の携帯電話にはminiSDやメモリースティックDuoなど、リムーバブルのメモリカードを利用できるものが増えている。「携帯!メモリ マッハCARD リミテッド」は、パソコンに取り付けられたカードリーダを用いてメモリカードからデータを取り込み、編集・管理を行うためのソフトだ。複数枚のメモリカードを管理することが可能で、1台のパソコンで複数の携帯電話のデータを管理したり、1台の携帯電話用に(用途に合わせた)複数のメモリカードを用意したりといった使い方もできる。
「マッハCARD リミテッド」で編集できるデータは「アドレス帳」「ブックマーク」「メール」「カメラ・待ち受け画像」など、一般的な携帯メモリ編集ソフトで扱えるものと同じ。利用するには、携帯電話側にメモリカードのデータを読み書き(インポート/エクスポート)できる機能が必要。「マッハCARD リミテッド」では、メモリカードが使えるほとんどの携帯電話をサポートしている。
携帯電話のメモリカードを使うにはまず、カードに名前をつけて、ソフトに「登録」する。登録されたカードには「マッハCARD リミテッド」専用の隠しフォルダが作られ、認識用データとして使われる。これにより、「登録」済みカードがパソコンにセットされると、自動的に「マッハCARD リミテッド」に認識され、データの編集を行えるようになる。
画面は、「アドレス帳」「メール」「カメラ・待ち受け画像」などの編集画面と、これを呼び出すオープニングメニューで構成される。各編集画面は独立しており、複数の画面を同時に開いて編集することも可能だ。編集画面は例えば、「アドレス帳」では、一覧表形式で登録内容が表示され、編集したいエントリーをダブルクリックすると、その内容を編集できる仕組み。個々のエントリーは「カード」と呼ばれ、カード型データベースのように操作できる。「マッハCARD リミテッド」と同じくクレオから発売されている年賀状ソフト「筆まめ」形式ファイルの読み込み/書き出し機能があり、年賀状の住所録データを一括して携帯電話に登録することが可能だ。
「メール」では、複数のメモリカード内のメールを一括して管理することが可能。あるカード内のメールを別のカードにコピーするといったこともできる。また、
- 受信メールの中から迷惑メールと思われるものを自動的に別フォルダに移動する機能
- 他人に見られたくないメールを保管するための、パスワード付き「秘密」フォルダ機能
などもある。「カメラ・待ち受け画像」では、カメラで撮影した写真画像向けに、明るさやコントラストといった画質パラメータを調整できる簡易フォトレタッチ機能が用意されている。画像をプリンタで印刷することも可能で、あらかじめ用意された7種類の画像印刷用テンプレートを利用できる。
そのほかにも、
- メモリカードごとにパスワードを設定して、データを他人に見られないようにする機能
- メモリカード編集中に、誤ってファイルを削除してしまった場合のファイル復活(アンデリート)機能
- メモリカード内データの完全消去機能
などがある。データの完全消去は、単純にファイルを削除するだけではなく、NSA(米国国家安全保障局)推奨の強力なデータ消去機能により、メモリカードの解析やアンデリートなどが行われても、データを復活させることができないというもの。さらに、携帯電話本体メモリ上のデータが更新されると、データをメモリカードに自動バックアップする機能もある。メモリカードへのデータ移動を手動で行う必要がなく、便利だ(対応する携帯電話の機種は限られる)。