パソコンの画面で手軽に天文シミュレーションを楽しめるプラネタリウムソフト。天体望遠鏡のコントロール機能を備え、単にシミュレーションを楽しむだけではなく、実際の天体観測の場でも利用できる。「SUPER STAR IV Navigation Edition」は、多彩な機能と使いやすさをあわせ持つプラネタリウムソフト。赤を基調とした、やや暗めの画面が印象的だ(周囲が真っ暗な天体観測の現場などで使うには、眩しすぎず、ちょうどよい配色)。操作は、一部のダイアログを除き、タブによる画面切り替えで行うのが基本。ウィンドウの移動や整列などを行わなくてもよいように配慮されている。フルスクリーン表示や、ノートパソコンでタッチパッドを使用しているようなときでも、簡単に操作できる。
使い方は簡単だ。画面は大きく左右に2分割され、左側が観測地や観測する方角、時刻などを指定するエリア。右側では、左側での指定にもとづいた星図などを表示する。星図の表示形式は、
- 「星座早見盤」風の表示
- 視野角および視線方向を自由に選択できる反天球表示の「プラネタリウム」
- 全天球表示が行える「恒星図」
の3種類が用意されている。いずれもマウスドラッグにより、視線方向をリアルタイムでスクロールできるなど、表示の自由度は高い。登録された恒星は計53万個、星雲・星団数は1万個に上る。プラネタリウムおよび恒星図では、表示感度を調節することで、「どれくらいの明るさの星や星団までを表示するか」を選択できる。
観測地の指定は、地図上からワンタッチで行うことが可能。地球上の任意地点を観測地として設定できる。設定は、地球儀上で地点をマウスクリックするか、数値入力で行える。視線方向の指定も星座早見盤上で行うことが可能で、やはりマウスで指定できるようになっている。
星座名、恒星名、星雲・星団名といった情報をもとに、視線方向を決定することも可能だ。指定できるのは、太陽系に属する惑星名や彗星名、小惑星のほか、M.NGC系列やIC系列による星雲・星団・銀河、固有名称による指定など。さまざまな指定を行える。星、銀河、星団などの詳細情報は、画面右側の「天体情報」で確認できる。
さらに、代表的な天文現象がひと目でわかる「天文カレンダー」を搭載。1ヵ月間の月齢、日食、月食も流星群といった天文現象を一覧できる機能だ。
ユニークな機能として、望遠鏡のコントロール機能がある。パソコンから方向をコントロールできる望遠鏡のための機能で、「SUPER STAR IV Navigation Edition」から見たい星座や星団を選択するだけで、望遠鏡の方角を自動的に変更することができる。「SUPER STAR IV Navigation Edition」をインストールしたパソコンをLAN接続することで、最大20台までの望遠鏡を操作できる。