ソフトウェアキーボードに入力予測機能を組み合わせた日本語入力支援ソフト。クリックされたキー(ボタン)入力から、予測される単語や文節の候補が挙げられ、ユーザは候補から選択して、簡単にアプリケーションに入力できる。「Pete」の画面は、デスクトップの下側約1/3程度の大きさを占める、非常に視認性の高いもの。常に他のウィンドウより前面に表示される。(文字入力したい)アプリケーションがアクティブな状態で「Pete」から入力を行うと、それがアプリケーションに受け渡される。
入力モードは「ひらがな」、英数の全角大文字/全角小文字、半角大文字/半角小文字のほかに、【Tab】/【BackSpace】などの入力を行える「Win操作」の計6種類。英字入力モードでは、Windows付属のスクリーンキーボード同様、クリックした文字がそのままアプリケーションに入力される。ユニークなのが、ひらがな(日本語)入力モードだ。入力したいかな文字のボタンをクリックすると、画面にはその文字からはじまる単語や文節の候補が表示される。ユーザは、(希望のものがあれば)そこから入力したいものを選択すればよく、単語の読みをすべて入力する必要はない。希望の候補が見つからない場合は、「次候補」で別の候補を表示させられる。候補は、いきなり漢字かな混じりの文節が表示され、変換操作を省いてすぐに入力できる。
予測機能付きの辞書は、入力された文字をもとに、次に入力される可能性が高いと判断した候補を優先して表示する。「Pete」独自の辞書だけでなく、IMEの辞書からも候補を呼び出せる。一度使用した語句は独自辞書へ自動的に登録され、以後は予測の対象となる。
ソフトキーボードでは、文字入力だけでなく、アプリケーションの操作も行える。画面右上に「操作予測ウィンドウ」と呼ばれるエリアが用意され、【Enter】キー/スペースキーなどのキー入力操作や、アクティブなアプリケーションに応じたさまざまなコマンドがボタンとして表示される。例えばエクスプローラでは、フォルダ階層の移動や、フォルダツリーとファイル一覧間の移動などのコマンドが表示される。Outlook Expressであれば、前後のメールへの移動や、新規メッセージ作成、アドレス帳を開くなど、さまざまな操作を行える。
「Win操作」モードでは、カーソルキーの操作やデスクトップの表示、タスクの切り替え、エクスプローラの起動、スタートメニューを開くといった操作をボタンクリックで行える。
さらに、ワンスイッチ(シングルボタンの入力デバイス)入力で、ソフトキーボードのすべての操作を行える「オートスキャン」モードを装備。オートスキャンモードでは、単語の予測ウィンドウや文字選択ボタンなどに分けられたブロックを順次赤い枠が移動し、その枠がある間にスイッチを押すことで、文字の入力やコマンド選択を行える。ワンスイッチ入力装置がない場合も、キーボードの【F5】キーで同様の操作を行うことが可能。設定により、ユーザが任意のブロックを選択できる「手動スキャン」でも使える。
ソフトキーボードのほか、通常のキーボード(ハードキーボード)からも、予測機能を利用して文字入力を行える。