スキャナなどから取り込んだ画像の文字を、高い精度でデジタルデータ化できるOCRソフト。認識結果をExcel/PDFなどの形式にワンタッチで出力できるほか、斜めの画像を平面に補正する機能などを備える。「読んde!!ココ」は、多彩な機能(モード)を搭載した“All-in-One OCRソフト”。用意された機能をユーザが迷わず使いこなせるよう、起動後にはまず、「スマートナビ」が表示される。「スマートナビ」で選択できるのは、
- 出力形式さえ選べば、ほぼフルオートで認識を行える「ワンタッチ認識」
- どの自動認識を有効にするかをユーザが選択できる「カスタマイズ認識」
- スキャンから認識までをすべてユーザが指定できる「ステップ認識」
- 認識機能をWordやExcelにアドインする「Wordから認識」
- スキャナとプリンタと組み合わせて原稿を複写する「コピー機能」
の各モード。画面左側のメニューまたは上部に配置されたボタンアイコンから選択できる。いずれも、選択したモードごとに専用のウィンドウが開き、作業を行える。最も簡単な操作で認識を行えるのが「ワンタッチ認識」だ。元原稿からWord文書(RTF)や一太郎文書のファイルを出力したり、表形式の原稿からExcelファイルを出力したりできるほか、PDFファイルを出力することも可能だ。「ワンタッチ認識」では、原稿のスキャンから文字領域の認識、出力ファイルの作成までほぼ全自動で行われるので、ユーザはスキャナに原稿をセットしたあとは、待っているだけでよい。
そのほか、読み込んだ画像からテキストを抽出し、合成音声で読み上げる「紙原稿の読み上げ」や、文字認識を行わず、単純なビットマップ画像を生成する「画像ファイル化」といった機能も呼び出せる。
「カスタマイズ認識」は、ワンタッチ認識の各ステップで自動的に適用される「濃淡調整」「傾き補正」「領域選択」「ノイズ除去」といった各機能を、ユーザが手動で選択できるモード。印刷の薄い原稿やカラー原稿など、自動ではうまく認識できない場合に適する。
「ステップ認識」では、すべてのステップをユーザが一つひとつ対話的に確認しながら実行できる(従来からの「OCRソフト」の使い勝手を実現するものと考えればよい)。認識時に発生した「誤認識」文字なども、スキャン画像と対比しつつ、手動で修正することが可能。元原稿のすべてをスキャンするのではなく、一部分だけを認識して取り込むような場合に適したモードだ。
元原稿となる画像の取り込みは通常、イメージスキャナから行うが、BMPファイルなど、既存の画像ファイルを読み込むことも可能。デジタルカメラで撮影された画像を入力とする「デジカメ入力」機能もあり、スキャナで取り込み切れない大きな原稿などにも対応できる。デジタルカメラの場合、平面に置かれた紙などを斜めから撮影した画像があるが、スキャナ取り込みと同じように平面に補正する機能があり、正しい認識を行えるようにしてくれる。
複数ページの原稿を連続認識する機能も搭載。また、両面原稿の取り込みに対応しないスキャナ用として、片面ずつを連続認識したあと、これらを並べ替える「両面スキャン機能」もある。
認識精度は従来バージョンに比べ、さらに向上。Wordや一太郎などの文書ファイルへの出力では、元原稿における文字サイズなどを再現して出力できる。表組みは表形式のままで認識できる上、元原稿に図などが挿入されている場合には、出力される文書内にその図がそのまま貼り付けられるなど、元原稿と変わらない体裁でデジタルデータ化することが可能だ。