DVDやTV、音楽の再生といった数多くのマルチメディア機能を、共通のユーザインタフェースから操作できるようにしたマルチメディア統合ソフト。メイン画面は青を基調とし、非常に大きなボタンと簡略化されたデザインが印象的。パソコンのディスプレイではなく、TV出力を用いてTV画面に映し出した状態でも容易に読み取ることが可能で、マウスやキーボードだけでなく、別売の専用リモコンからもすべての操作を行えるよう配慮されている。このインタフェースは、10フィート(約3m)離れた場所からでも、リモコンですべての操作が行えるという意味から「10フィートGUI」と呼ばれる。
「InterVideo Home Theater」の提供する機能は大きく分けて五つ。
- DVD再生
- TV録画・視聴
- 画像スライドショウ
- 動画ファイル管理・再生
- 音楽再生
DVD再生機能は、InterVideo社の再生ソフト「WinDVD」のエンジンを採用したもの。高画質かつスムーズなDVD再生を行える。ウィンドウ状態での再生は「InterVideo Home Theater」のウィンドウ内部で行われるが、もちろんフルスクリーンで再生させることも可能だ。光デジタル出力付きのサウンドボードと組み合わせて、5.1チャンネル音声の光デジタル出力を行えるなど、DVDソフトウェアプレイヤーに必要とされる機能の多くを搭載する。TV録画・視聴機能では、Windowsで一般的なWDM対応ドライバを持つTVキャプチャボードを用いて、パソコンのディスプレイ上でのTV視聴を可能にする。もちろんタイマ録画を行うことも可能。搭載されたソフトウェアエンコーダにより、MPEG2形式での録画を行える。さらに、録画しながらリアルタイムで録画済み部分を再生するタイムシフト機能なども備える。
画像スライドショウは、ハードディスクや他のメディア内の画像ファイルを自動的に検索し、スライドショウ化する機能。対応する画像形式はJPEG/BMPなど、Windowsで表示可能なもの。標準では「マイピクチャ」フォルダ内の画像ファイルが対象となるが、リムーバブルメディア内の画像も表示することが可能だ。サブフォルダ内の画像も自動的に検索して表示する(ただし、リモコンでの使用が考慮されているため、特定のフォルダ内の画像ファイルを対象にするといった設定はできない)。
動画ファイル管理・再生機能では、TV録画機能で録画されたMPEGファイルを含む動画ファイルを再生できる。音楽再生機能は、WAV/MP3などの音楽ファイルを再生するものだ。いずれも画像スライドショウと同様、「マイビデオ」「マイミュージック」フォルダやリムーバブルメディア内のファイルが再生対象となる。音楽再生では、プレイリストによる再生も可能。MP3ファイルの場合は、IDタグに含まれる楽曲情報を画面に表示できる。