豊富な描画ツールを備えたアニメーション作成ソフト。レイヤに対応し、前後のフレームを同じウィンドウで参照することが可能で、描画・編集を行いやすいのが特徴。「Frames」は、
- 動画を構成する絵となる「フレーム」
- 複数のフレームを並べて一連の動きを作る「シーケンス」
- いくつかのシーケンスを組み合わせて動画を作る「プロジェクト」
の三つの要素で動画を作る。フレームの描画に使うペイント機能では、筆のほか、ドットブラシやパターンブラシ、図形描画、塗りつぶし、グラデーションなどが用意されている。筆先は、筆圧によって色の濃さが変わる「鉛筆」、筆圧で太さの変わる「ペン」、色が混ざったり徐々に変化したりする「水彩筆」に「消しゴム」を加えた4種類。さらに「ディザ」や、「縦ライン」「横ライン」「四角形」が揃うパターンブラシがあり、自在な描画を行える。筆先の太さはスライドバーで調節することが可能。5種類までの筆と筆先の太さの組み合わせを登録しておける。描画に使用する色は「カラーウィンドウ」からの選択のほか、スポイト機能を使って取得することもできる。よく使う色はカラーパレットに保存しておくことが可能だ。
アクティブなフレームを表示する「描画ウィンドウ」では、前後のフレームがピンクや水色の半透明で表示される。このためユーザは、前後のフレームを確認しながら、スムーズな動きを表現できるように描画を行える。また、描画ウィンドウでは3種類のモードを持つレイヤを利用することが可能。一般的な「通常」のほかに「乗算」「加算」があり、レイヤを使って描画色を元に暗くしたり、色を加算して光の効果を演出したりできる。
既存のフレームをコピーして再利用することも可能。一連のフレームを表示する「シーケンス編集ウィンドウ」では、各フレームの表示時間を設定するほかに、フレームをコピーすることも可能で、「ひとつのフレームを描き終えたら、コピーを元に次のフレームを作る」といった使い方ができる。シーケンス編集ウィンドウでは、描いたフレームをシーケンスとして随時再生し、確認できるようになっている。
ユーザは、複数のシーケンスを連続させたり重ね合わせたりして、最終的な動画を作成する。この際に、各シーケンスの再生タイミングや繰り返し再生の回数を設定する。
作成した動画は、AVIまたはSWF形式のファイルに出力することが可能。フレーム、シーケンス、オブジェクトをそれぞれ保存できるほか、描画ウィンドウに表示されている画像やレイヤをBMP/JPEG/PNG/TGAに保存することもできる。