1,000種類以上の多彩なフィルタと、豊富なブラシオプションを備えたペイント&レタッチソフト。さまざまなブラシ形状とオプション設定を駆使したペイントワークから、デジカメ写真の特殊加工まで、幅広い処理を1本でこなせる。メイン画面は、メニューバー/ツールバーと作業領域(ペイント/レタッチエリア)に、基本的な描画機能をまとめた「メインバー」、メインバーで選択した機能のパラメータを設定する「設定バー」で構成される。例えばメインバーでは、描画の基本となる「ペイント」ツールを「ブラシ」「点画」「にじみ」「筆」などから選択することが可能。選択したツールごとに、ペン先の形状や透明度、混合方法などをオプション設定できる。特にペン先の形状は、BMP形式の画像ファイルで設定できるようになっており、ユーザが自由に作成・登録することが可能だ。
メインバーから利用できる機能では、そのほかにも、
- 直線や楕円、矩形などの基本形状の描画
- あらかじめ登録しておいた文字列をブラシ形状として使用する「フォント」
- グラデーション塗りつぶしや近似色の部分を自動判別しての塗りつぶし
- マスクの描画や画像のトリミング
- (搭載された)フィルタ処理の一部
などがある。マスクは、矩形や楕円で指定した範囲に設定できるのはもちろん、選択色と同色または近似色の範囲に対して設定することもできる。フィルタは、シャープネスやノイズ除去、コントラストの調整などを行うためのブラシで、ペン先の形状などを設定できる。これらの描画関連ツールのオプションは、ユーザが設定を変更したあとも、簡単に初期値に戻せる。加工関連機能は、ツールバーにまとめられている。回転、反転、サイズ変更といった基本的なものから、画像を斜めに変形させる「せん断的変形」といったものまで揃う。レタッチでは、
- ガンマ/コントラスト/明度を調整する「イメージバランス」
- カラーバランスの調整
- ヒストグラムを見ながら入出力レベルを変更できる「トーンバランス」
のほか、ポスタリゼーション、しきい値、色相の回転などがある。マスク領域のぼかしや反転、保存/読み込み、マスク範囲の表示方法の変更なども可能だ。ソフトの最大の特徴になっているのが、豊富なフィルタ処理とその設定方法だ。フィルタ一覧ダイアログボックスでは、
- まず「部類」というリストから大まかな処理を選び
- その中から細かい処理方法をリストで選択
- 最後に効果の効きぐあいをスライダーで調整する
という手順がダイアログボックスに示されている。ウィザードによる対話形式の操作が一画面上にまとめられているといった印象だ。フィルタ処理の内容は、アンシャープマスクやぼかしのような基本的なものから特殊な変形まで、計1,000種類以上。なかでも、エッジ効果や芸術効果というフィルタはツールバー上に独立したボタンが用意されており、コントラスト調整やノイズ除去といった下準備と本番のフィルタ処理を連続して行えるようになっている。一つの画像をもとに、下地用と上地用のそれぞれの加工を行い、両者を合成するといった作業を一つの画面で行える「フィルターミックス」という機能もある。
標準で対応する画像形式はBMP/DIB/JPEGの3種類。Susie Plug-inを導入している場合は、「One color change 2」で特別な設定を行わなくても、自動的に対応する画像を読み込める。