ソフトを開発しようと思った動機、背景
「Fasie」は、エクスプローラや各アプリケーションのファイルダイアログの表示形式が、私の好みではない表示を自動的に変えるために作りました。また、最近のOSのファイルダイアログはリサイズできるのに、最初に表示されるサイズは非常に小さいので、これも自動的にあらかじめ思った通りに変更できたら操作が楽だと思って、機能に加えました。もちろんエクスプローラでも、あらかじめサイズと位置を設定することができます。「Fasie」の主要な機能は、最近のOSでもほぼ同じ機能を提供しているので、存在意義がなくなったかと思っていましたが、Windows XPの機能だけ使っていると、いつの間にか元に戻ってしまうらしく、表示形式を自分の思った通りにしてくれる、このソフトの需要があるようです。
最近、マウスジェスチャーでフォルダ変更のメニューが出るようにしましたが、これはユーザの要望で実現したものです。
開発中に苦労した点
私が知らないだけかもしれませんが、フォルダの内容を完全に表示したかどうかを確実に確かめる方法がないので、それを判定するプログラムを作るのにかなり試行錯誤しました。フォルダの内容を完全に表示していないと、「Fasie」がエクスプローラに表示の変更やソートのメッセージを送っても、その通りに変化してくれないのです。プログラムがOSの仕様上の制限により、ヒープ領域を動的に確保できないので、設定ダイアログ以外はC言語だけでプログラムすることになり、それが結構苦痛でした。
ユーザにお勧めする使い方
コントロールパネルやマイコンピュータだけは大きなアイコンにして、表示サイズも固定にすれば、望みの項目を探すのに苦労することがないと思います。よく使う項目であれば、あらかじめ視点を定めることができるので、画面の中で迷子にならずに済みます。
マウスジェスチャーによるフォルダ変更のメニューは、右クリックで出るメニューに追加したものではなく、単独で出てくるものなのです。最近の肥大化する右クリックメニューの中で迷子になることはありませんので、お勧めです。
マウスジェスチャーによるメニュー表示は、ウィンドウサイズが大きいほどその効能が実感できます。最近流行りのタブ式だと、ウィンドウサイズが大きい場合、そのタブに到達するまでにかなりマウスカーソルを動かす必要が出てきますし、タブの横幅が固定されているので、長いフォルダ名だと一目で確かめることができません。
今後のバージョンアップ予定
「Windows 2000以降の詳細表示の項目をいろいろ変更できるように」という要望がありましたので、実現できるかどうか現在はわかりませんが、一応挑戦してみるつもりです。
(岡崎 晋介)