Windowsが使用しているメモリの状態を解析して無駄な利用を解消し、速度向上や安定性向上を実現するメモリ最適化ユーティリティ。常駐プログラムの解析や、メモリ残量による各種機能の自動実行などが可能。Windows上でアプリケーションがメモリを使用する場合、使いたいメモリの量に応じてブロックごとに割り当てが行われる。しかし、多くのアプリケーションがメモリの要求や解放を繰り返し行うと、パソコンのメモリ内に「断片化」と呼ばれる現象が発生する。断片化が発生すると、アプリケーションやWindows自体の動作速度が全体的に遅くなってきたり、最悪の場合には、プログラムがうまく動作しなくなったりといった問題が発生する。
「Memory Booster」は、メモリの使用状況を解析し、断片化を解消する「デフラグ」を中心に、リソースを効率的に利用することで、Windowsの高速化・安定化を実現するソフト。「デフラグ」は、「Memory Booster」の画面からユーザが手動で実行できるのはもちろん、メモリ残量から自動的に実行させることもできる。システム全体のメモリの何%にデフラグ処理を行うのかの指定も可能。Windowsログオン時の自動実行や、実行時のクリップボード内容のクリアなどのオプションも用意されている。
「デフラグ」のほかには、「クリーン」「キャッシュ設定」「常駐マネージャ設定」「プログラムマネージャ設定」「サービスマネージャ設定」などの機能がある。「クリーン」は、使用しているアプリケーションがすでに終了しているにもかかわらず、メモリが確保されたままで残る「メモリリーク」を解消する機能。メモリを解放することにより、他のアプリケーションで使えるメモリ領域が増加し、実行速度が向上する。
「キャッシュ設定」は、ハードディスク、CD/DVDにアクセスする際に使われる「ディスクキャッシュ」のメモリ量を制御する機能。ディスクアクセスが頻繁な使い方ではキャッシュを増やす、といった設定を行うことで、高速化を図る。
「常駐マネージャ設定」は、Windows起動時に自動的に実行されるプログラムの一覧を表示し、不要なものは自動起動から外すことができる機能。「プログラムマネージャ設定」は、現在実行されているタスク一覧を表示し、これらのプログラムの強制終了などを行うもの。「サービスマネージャ設定」は、Windows 2000/XP系で使われるサーバプログラム「サービス」で不要なものを停止し、メモリの浪費を抑える機能だ。