「フランIII 外伝」は、火竜族の少年「クナ」となって、甦った闇の貴公子「デナリウス」とその配下の魔物たちと戦う、バードビューを採用したシューティングゲーム。クナが使える攻撃は実に多彩。シューティングゲームではお馴染みのショット攻撃「通常攻撃」のほか、「手甲」「剣」「ヨーヨー」を繰り出すことが可能。敵を倒したときに出現するアイテムを取ることで攻撃を切り替えられる。

「手甲」は、連射性に優れた基本となるショットだが、射程距離が短い。「剣」は、三日月型のショットが蛇行して飛び、射程距離が長い。「ヨーヨー」は、前方の敵を目がけて飛び、命中率が抜群だが、戻ってくるまでは次の攻撃ができないという欠点がある。これらのショットは武器アイテムを取るたびにパワーアップし、最大レベル3まで強化できる。さらに、通常攻撃のショットボタンをしばらく押し続けることで、「溜め攻撃」を発動することも可能だ。

敵や、敵の攻撃をぎりぎりで避けることで「スキル」をチャージし、「必殺技」を発動することもできる。必殺技は、画面上の敵すべてにダメージを与え、敵の攻撃を消滅させてくれる技で、スキルチャージのゲージが満タンになると自動的に発動する。

クナのパートナーが発動する「スペシャル攻撃」という名のボムもある。スペシャル攻撃の内容はパートナーごとに異なり、各キャラに合わせた特色のある攻撃が用意されている。パートナー候補は男3人、女3人の計6人で、ゲームの開始前に好きなキャラを選択できる。選んだパートナーによって、ストーリーも若干変化してくる。そのほか、ゲーム中に時折登場する天使「エスクード」の加護により、一定時間ドラゴンの姿になれる「ドラゴン変化」という非常に強力な攻撃もある。

ゲームをクリアすると、「ランキング」に成績が登録され、リプレイで自分の過去のプレイを再現できる。

ゲームシステムは非常によくできている。多彩な攻撃が「ショット」「属性チェンジ」「スペシャル攻撃」のわずか3種類のボタンで行えて、操作性はよい。「ドラゴン変化」を除くすべての攻撃に「武器属性」があり、敵の属性が「火」のときは「水」、「水」のときは「火」と、属性を変化させながら攻撃しないとダメージを与えられないという点もゲームをおもしろくしている。敵のデザインや攻撃のバリエーション、弾幕の密度、コスリによるチャージなど、シューティングゲームをおもしろくする要素がきちんと押さえられていると感じた。1ステージの長さも手ごろで、楽しく何度も繰り返しプレイできる。

ゲームの難易度が「イージー」「ノーマル」「ハード」の3段階が用意されているのもうれしい。筆者は「ノーマル」でプレイしてみた。若干甘めの設定だが、筆者にとってはちょうどよい難易度であった。シューティングゲームがそれほど得意ではない人でも、これならば十分に楽しむことができるだろう。

なお、作者のホームページではNETランキングが開催され、参加することで、他のユーザの戦績やリプレイを見ることができる。

このゲームをプレイされる方には、ゲームパッドをお勧めします。パッドの各ボタンの設定をすることが可能なので、自分に合った配置で遊ぶことができます（4ボタン以上推奨）。

ユーザ登録後、Web上にランキングが登録できます。また、高得点のリプレイデータもご覧になれますので、攻略に役立てたり、自分のプレイを他の方に見せることができます。

シューティングだけでも楽しくプレイできるようになっておりますが、本編の「フランIII -緋蒼の幻想曲-」もプレイしていただくと、もっと楽しんでいただけると思います。ぜひ「フランワールド」を楽しんでくださいませ。