積み木のように部品を組み合わせて絵を描けるグラフィックソフト。カンバスに部品を配置していくだけなので、絵の得手不得手にかかわらず、誰でも簡単に作品を描くことができる。インタフェースは、子どもやお年寄りなど、パソコンの操作に慣れていない人にも十分配慮されたもの。大きなイラストと文字(ひらがな、カタカナ)を組み合わせたツールボタンがわかりやすい。また、できあがった絵を保存したり開いたりする際に、ファイル名などを意識する必要もない。
「エガク・ワールド」では、三つのステップで絵を描いてゆく。(1)「○」「□」「△」といった基本部品(「ピクチャ・フォント」と呼ぶ)を作る「ぶひんづくり」、(2)ピクチャ・フォントを組み合わせて家や人物、動物など(ピクチャ・パーツという)を作る「いえづくり」、(3)ピクチャ・パーツを組み合わせて絵を完成させる「まちづくり」だ。ピクチャ・フォントはあらかじめ豊富に用意されており、好みのものを利用できる。もちろんユーザが新たに作成することも可能だ。
「いえづくり」「まちづくり」での作画では、ピクチャ・フォントテーブル(「まちづくり」ではピクチャ・パーツテーブル)から選択した部品をカンバスに配置していく。ピクチャ・フォントはカンバス上で「拡大」「変形」「回転」「反転」「コピー」といった操作を行えるほか、着色や文字入れも可能だ。クリップボード経由での図形の受け渡しも可能で、デジカメ写真などを背景として取り入れることもできる。
ピクチャ・フォントは個別のレイヤ(透明シート)上に置かれ、前後層の移動や入れ替えはレイヤウィンドウで簡単に行える。レイヤを結合することで、部品の上に描画することも可能。結合したレイヤを元の状態にばらすのもボタンクリックだけと簡単。描画ツールは、フリーハンド、直線、四角形、円が用意されている。線の太さは4段階から選択できる。
「まちづくり」では、部品に動きを与えた簡易アニメーションを作ったり、できあがった絵にメモを付けたりといった機能を利用できる。