気づかないうちにインストールされ、パソコン内部の情報を勝手に外部に送出したりする危険なソフトウェアを検出し、駆除するためのセキュリティ対策ソフト。ウイルス対策ソフトと同様、危険なソフトの情報が多数登録されており、さまざまなペストを検出・駆除できる。トロイの木馬やスパイウェアと呼ばれるソフトには、コンピュータウイルスやワームと同様、パソコンの環境を破壊したり、ユーザの個人情報などを漏洩させる危険性がある。ただし、他のソフトに紛れてインストールされたり、アプリケーション自体がそのような機能を持つものもあるため、一般的なウイルス対策ソフトでは検出・判定しづらい。このような検出・判定しづらいプログラムを総称して、「PestPatrol」では「ペスト」と呼ぶ。「PestPatrol」は、ペストを検出し、ユーザに報告するか、または削除する機能を持つ。
ペストの検出方法は大きく分けて3種類。一つはファイルスキャンで、ハードディスク内のファイルを検索し、ペストとして登録されているファイルをリストアップする。検索する場所は、すべてのディスクファイルのほか、ツリーの中から検索先を自由に設定することもできる。拡張子ごとにチェックする/しないといった設定を行うことも可能だ。
二つめはレジストリスキャンで、レジストリに設定された自動実行などの中に、怪しい設定がないかどうかをチェックする。
三つめがメモリ検出で、そのときメモリにロードされていたり、実行されていたりするプログラムの中から、ペストと思われるものを検出する。
いずれの場合も、検出されたペストに対してファイルの削除やプログラムの停止、他のフォルダへの移動などの処理を行い、今後勝手に実行されないようにできる。検出されたペストは、ペスト名/ペスト情報/ファイル情報が一覧表示されるほか、どのような処理が行われたかも表示される。
13,000以上のファミリー、75,000種以上のペストを検出・駆除することが可能。ペストを判定するための情報はウイルス対策ソフトなどと同様、「パターンファイル」として提供されている。パターンファイルを定期的にアップデートすることにより、新たに登場するペストにも対応できる。もちろんアップデートは自動で行える。
設定画面は2階層を利用したタブ切り替え型になっており、多数の機能・設定がありながら、比較的簡単に操作できるよう工夫されている。