携帯電話とパソコンを接続して、電話帳データをパソコンに読み込んだり、パソコンで作成した電話帳データを携帯電話に転送したりできるソフト。新バージョン「8」では、カメラで撮影された画像や携帯電話に届いたメールを転送する機能など、さまざまな機能が追加された。対応する携帯電話機種は多い。基本的には、FOMAおよびPHSを除く全キャリア(携帯電話会社)・全機種をサポート。NTT DoCoMoの「505iシリーズ」といった、最近発売された機種にも対応する。携帯電話の機種に依存する部分がモジュール化されており、今後発売される新機種についても、インターネットからアップデートモジュールをダウンロードすることで対応できるようになっている。
「8」と名がつくだけの長寿ソフトだけあり、携帯電話メモリ編集ソフトが備えるべき基本機能は当然のように備えている。携帯電話の電話帳やアドレス帳をパソコンに取り込んで編集し、携帯電話へと転送する「アドレス帳」機能は、登録情報を一覧表形式で表示する機能と、個別の情報を編集する専用の編集画面で構成される。携帯電話の機種によっては、かけてきた相手に応じて着信音や着信イルミネーションを切り替える機能があるが、このような機種依存の情報も設定することが可能だ。
パソコンに取り込んだアドレス帳は、他の数多くのアプリケーションとの間で情報をやりとり(インターシンク)できる。一般的に使われるCSVファイルのほか、Outlook/Outlook Expressで使われるアドレス帳、「サイボウズ Office 4」のアドレス帳、「宛名職人」「筆王」「筆まめ」などのはがき作成ソフト、さらにPalmやPocket PCといったPDA用アドレス帳との間でもデータ変換を行える。
Outlook 2000/2002、および「サイボウズ Office 4」の場合、アドレス帳以外にもスケジュール管理データを携帯電話との間でやりとりできる。例えば、スケジュール帳で指定した日時にアラームを鳴らす(携帯電話側にこうした機能がある場合)といったことが可能だ。
アドレス帳以外では、待ち受け画面用などの画像データを転送できるほか、最近流行のカメラ付き携帯で撮影した画像をパソコンに取り込むこともできる。携帯電話で送受信されたメールをパソコンに取り込むことも可能だ。
ユニークな機能に「圏外ホットライン5」がある。これは、携帯電話の電源がOFFになっていたり、受信圏外にいたりして、電話を受けられなかった場合にその履歴を記憶し、携帯電話が圏内に復帰した時点でメールで通知してくれる機能。電話をかけてきた相手の番号や、いつ電話がかかってきたかといった情報を知ることができる。NTT DoCoMoの携帯電話で留守電サービスを申し込んでいる場合は、留守電が吹き込まれたといった情報もメールで通知される。
専用の「USB充電コード」を用いると、携帯電話のバッテリをパソコンからUSB経由で充電する機能を利用できるほか、携帯電話が取り付けられているときだけパソコンを利用でき、携帯を取り外すとパソコンを操作できないようにする「携帯PCロック」機能を利用できる。