差分バックアップの利便性を追求したバックアップソフト。最新ファイルが常に1ヵ所にまとめられるため、目的のファイルがどの世代のフォルダに保存されているかを気にする必要がなく、ファイルのリカバーや管理が容易になる。「Fabre(ファーブル)バックアップ」では、初回のバックアップ実行時に、実行日名の付いたフォルダ(バックアップセット)に全ファイルをコピーする。以後は更新されたファイルをチェックして、古いものを過去の世代のフォルダへ移し、最新のファイルを最初に作成したバックアップセットに追加するという処理を繰り返す。最新のファイルが存在するバックアップセットは、バックアップが実行されるたびに、その実行日名にリネームされる。世代の保存期間は1日単位で指定できる。
バックアップは、フォルダ単位で指定するのが基本。メイン画面は、フォルダツリーと保存元フォルダリストからなるエクスプローラ風のもので、バックアップしたいフォルダをリストエリアにドラッグ&ドロップするだけで簡単に登録できる。システム関係のフォルダなどでフォルダツリーに表示されないものは、「行追加」コマンドで登録できる。
ファイル単位で指定する場合は、個々のファイル名を直接入力したり、ワイルドカードを使って指定できる。もちろんバックアップ対象から除外するファイルも同様の指定が可能だ。メイン画面はタブ切り替え式になっており、複数のバックアップ設定を同時に開いて操作することが可能だ。
ファイルのリカバーは、まず世代別のフォルダ同士で違いがあるかどうか(新たにバックアップされたファイルや削除されたファイルがあるか)をチェックし、そこで目的のファイルが見つかればバックアップ元のフォルダへ復元する。
そのほか、バックアップ設定ごとに必要な容量や対象となるファイルの数などをチェックする機能、バックアップ対象とするファイルや除外するファイル名の一括変更機能などがある。また、起動時のオプションとして、自動的にバックアップを実行したり、特定の設定ファイルを読み込ませることが可能だ。