家計管理は1ヵ月単位で行う。画面は、上部にその月の収支を、下部には詳細な生活費科目などを表示する構成で、シンプルで見やすい。支出項目は、住居費（家賃）や光熱費など、毎月決まった支払いのある「固定費」、食費や日用品といった「生活費」のほか、「リボ払い」「分割払い」などが用意されている。

家計簿は、支出項目の選択→科目の選択または入力→金額の入力でつけていく仕組み。基本的には項目/科目と金額が正しく当月内に入力されればよいため、必ずしも毎日入力する必要はなく、後日まとめて入力してもかまわない。そのため、気軽に家計簿をつけはじめられる。

「リボ払い」「分割払い」では、科目と金額、今月の支払い額を一覧リストに入力することで、支払い残高を自動的に算出して表示する。もちろん、前月までに購入した品目を、今月購入分と合算して残高を算出する。「リボ払い」「分割払い」は、入力や計算の方法、表示法などは同じだが、「リボ」はクレジットカードによる支払い、「分割」は自動車の購入といったように、ユーザが使い分けられるようになっている。

ファイルメーカーProのランタイムを利用したソフトらしく、シンプルながら効率的なデザインに好感がもてる。1ヵ月分のすべての収支が1画面内でまとめて入力でき、しかもひと目で閲覧できるように設計されている。入力ダイアログなどは使わず、画面上の各エリアにそのまま入力できる上、支出科目の候補はプルダウンメニューが用意されている（内容の編集も可）など、使いやすい。

実際の買い物では、消費税額が全品まとめて計算されることが多いため、レシートを見ても品物ごとの消費税額はわからない。そこで、入力した金額が税込みか、税抜きかを設定できるよう、追加入力欄も用意されている。また、金額をマイナスで入力することも可能なので、間違って入力した場合でも、合計金額を後から修正できるなど、こうしたきめの細かい実用的な配慮がうれしい。

パソコンで家計簿をつけたことのない人、あるいは他の家計簿ソフトに挫折した人にはぜひお勧めしたい、文字通りの「かんたん」な家計簿ソフトだ。

開発中に苦労した点
簡単に使えることが目標でしたので、操作が複雑にならないように、また毎日見るものなので、あじもそっけもない表形式デザインにならないよう、デザインにも試行錯誤を繰り返し作りました。

ユーザにお勧めする使い方
家計簿はつけないと意味がないので、月に1回まとめてつけても大丈夫なように設計してあります。レシートなどは捨てずにためておき、一括入力することも可能です。

今後のバージョンアップ予定
操作性の向上とバグがあった場合は、随時バージョンアップしていきます。