開始時に選択できる単語レベルは「一」から「十」までの10段階。各レベルには「地」「火」「風」「水」「空」の5種類のステージが用意されており、1ステージで100語、合計で5,000語を学習できる。

各ステージには、さらに「実践」「学習」「免許皆伝」の3種類のモードが用意されている。メインとなるのが「実践」モードで、宮本武蔵が屈強の剣士たちと対決していくというもの。ユーザは、画面に表示された日本語の意味に適合する英単語を四つの選択肢の中から選ぶ。解答は、キーボードによる直接入力やマウス選択など、4種類の方法からあらかじめひとつを選択して行う。解答すると、正解の単語が読み・アクセントとともに表示される。

正解の場合は、答えた速度に応じて「紅葉の打ち」「流水の打ち」「石化の打ち」「無念無想の打ち」といった必殺技が繰り出され、得点が入る。不正解の場合は減点となる。得点は相手の体力を奪い、減点は自分の体力を消耗させる。最終的にどちらかの体力がゼロになったところで勝負が決まる。この勝負を繰り返し、各レベル/ステージを制覇していくことで、英単語を身に付けられるよう工夫されている。

「学習」モードは、表示される単語を（勝負はなしに）そのまま入力していくもので、ゆっくりと落ち着いて単語を覚えられる。「免許皆伝」は、いわばテストモードで、当該レベルの学習の度合いを測れる。クリアすると免許皆伝となり、そのステージの習得率は100％と認定される。

特に感心したのが、関連語の表示機能と読みの日本語表示だ。単独で単語を覚えていくのに比べ、関連語を見ることでより幅広い学習が可能になる。一方の読みの日本語表示は、あるいは意見の分かれるところかもしれないが、この「宮本武蔵」のように次々と単語が表示されるソフトでは、発音記号よりカタカナの方が一目で読みが理解できると思う。外国語の読みを日本語表記することの難しさはあらためていうまでもないことだが、ネイティブスピーカーに理解できる範囲で、という工夫はなされており、これはひとつの見識だろう。

基本的には英単語学習ソフトということになるのだろうが、タイピングソフトとしての側面も大きい。特に「免許皆伝」モードなど、入力にもたもたしているとすぐに不正解になってしまい、かなりシビアである。英単語とタイピングの二つを学べる、一挙両得、一粒で二度おいしいソフトだ。

ユーザの方へ
とにかく楽しく英単語の勉強ができると思います。100の単語が割り当てられている各ステージを次々と免許皆伝にしていく達成感があります。全50ステージの免許皆伝により「天下無双」となった方にはきれいな壁紙を差し上げますので、ぜひ、がんばってください！

お勧めの使い方
簡単だと感じるステージは、どんどん無二斎に勝負を挑んで免許皆伝にしてしまいましょう。沢庵和尚のモードは少し単調ですので、ある程度の単語を覚えたらストーリー（実践）モードの緊迫感の中で習得していく方が早道かもしれません。四択問題なので、知らない単語でも徐々に頭に入っていくと思います。単語の出題率は習得率に応じて自動調節されますので、どんどん試合をこなしていくだけで能率的に単語を覚えることができます。

今後のバージョンアップ予定
現在のところ大幅な変更は予定していません。もし、ユーザさまから「宮本武蔵」のよい評価をいただけるようであれば、当ソフトと同じシステムで、「おやゆび姫」という作品を作成する予定です。こちらはほのぼのとした雰囲気のソフトにしたいと思っています。