コピー元/コピー先や除外拡張子をはじめとしたパターン（ルール）を、5ステップのウィザードで簡単に設定できるのが大きな特徴。ルールの作成は、コピー元をフォルダ単位で指定し、ルールひとつにつきコピー先フォルダひとつを登録することで行う。作成できるルールの数に制限はない。サブフォルダがある場合、すべてのサブフォルダを対象に含めたり、特定のサブフォルダだけ対象から除外したりといった設定が可能。また、除外するファイルは拡張子で指定できるほか、ファイル個別で指定することもできる。拡張子による除外を設定する際は、コピー元に含まれるファイルの拡張子を一覧表示してくれる。

コピー実行時のオプションとしては、圧縮コピー（別途、UNLHA32.DLLが必要）、コピー先に同名ファイルがあった場合の処理、ファイルの世代管理、実行スケジュールの指定の4種類が用意されている。同名ファイルがある場合の処理は、「日付が新しいときだけコピーする」「常にコピーする」「コピーしない」「ユーザに問い合わせる」から選択できる。世代管理は、指定した世代数に応じたフォルダを作り、それをローテーション使用しながらコピーする方法と、実行日ごとのフォルダを作成して、そこにコピーしていく方法の2種類。実行スケジュールは、「毎月の指定日の指定時刻」「指定曜日の指定時刻」「毎日指定時刻」から選べる。

ユーザが手動でコピーを実行すると、終了時に処理結果（コピーしたファイル/しなかったファイルなどの数）を表示する。処理結果の詳細をテキストファイルとして保存することも可能。自動実行の場合はメッセージ類を表示せず、そのまま処理を終了する。

ルールや実行履歴のリスト表示もわかりやすいし、ルールや履歴の数が増えても見出しごとに並べ替えできるため、検索が容易だ。

手軽なバックアップ用としてお勧めだが、注意すべき点がふたつほどある。ひとつは実行スケジュールが最短でも1日単位なこと。このため30分や1時間といった短いインターバルでバックアップしたい人には向かない。もうひとつはリストア機能がないことだ。このためシステムのバックアップのように、ファイルの一括書き戻しを重視する用途にも不向きといえる。ただし、コピー先のフォルダを開くコマンドは用意されているので、保存先フォルダの中から2〜3個取り出してくるような使い方が多い人にはさほど問題はない。

こうした点から考えて、本格的バックアップソフトというより、「日常的に気軽に使えるファイル一括コピーソフト」と捉えるのが、このソフトの性格によりマッチしていると思う。

通常、プログラムはプロジェクトという単位で作成し、ソースファイルはプロジェクト名のフォルダに保存されています。また、プロジェクトのフォルダ内には、バックアップの必要がない、ソースファイル以外のファイルが多数存在しています。そこで、フォルダ単位でバックアップでき、必要なファイルだけ（必要な拡張子のファイルだけ）をバックアップできることを目標にプログラムを作成しました。作成するときに気をつけた点は、できるだけシンプルで直感的に操作できるようにすることです。

現在のバージョンでは、自分のほしい機能は実装済みです。あとはご要望に応じてバージョンアップしていきます。