配線図上の列車を、ダイヤに従ってスムーズに運行させる鉄道運転シミュレータ。「シミュてつ」 は、鉄道路線上に配置された列車を、あらかじめ定められた運行計画(ダイヤ)に沿って運行することを目的としたシミュレーションゲーム。ただし、運転士になって車両を運転するといったゲームとは異なり、プレイヤーが操作するのは路線上に多数存在するポイント(転轍機)だ。ちょうど新幹線の列車集中制御装置(CTC)のような線路配置図で運行中の列車の位置を監視しながら、その列車が正しい路線に進み、かつホームではあらかじめ列車ごとに定められたプラットホームに進入できるよう、必要に応じて各ポイントを切り替えることがプレイヤーの役割となる。
配線図上には複数の列車が存在し、すべて自動運転される。列車は基本的にダイヤに沿って運転されるが、プレイヤーがポイント切り替えを忘れていたり、誤った方向に切り替えたりすると、正常な運行ができなくなる。1本の列車が遅れると、それにともなって後続の列車も遅れてしまい、ダイヤが乱れる。そうしたことが起こらないように、ダイヤ通りにすべての列車を遅延なく正確に運行することがゲームの目的だ。
ポイントの切り替えは、配線図上の分岐点をクリックするだけで簡単に行える。配線図は実際の鉄道と同様、一定区間ごとにブロック(閉塞区間)で区切られている。ひとつの閉塞区間上には同時に2本の列車が存在することはできない。ある列車の進行方向の閉塞区間に他の列車が存在するときには、信号が「赤」となる。このような信号の状態は、閉塞区間ごとに色分け表示されるようになっている。この状態では、次の閉塞区間が空くまで、列車はその場所で「信号待ち」状態となる。
配線図上では、列車の位置がひとつの点として示されるが、各列車には「編成長」の概念があるため、例えばポイント通過時には、列車の最後尾が通過し終わらないとポイント切り替えができない。さらに、乗客の乗降時間の概念もあり、いったん駅に停車すると、列車は一定時間、ホームにとどまらなければならない。
各列車は、ダイヤに定められた通りの経路で、定められたホーム番号を目指して運行しようとするが、あまりにも遅れが大きな場合には、各列車に対して、例えば停車ホーム変更などの「運行変更指令」を出し、本来のホームとは異なるホームに停車させたりすることになる。設定によっては、車両故障などによって運行できなくなる列車も登場する。