「KH IconFilter2001」は、MacやUNIXなどのOS上で使うために作られたアイコンを、Windowsでも使えるようにしてくれるコンバートソフト。インターネットなどを通じて配布される多くのアイコンが、OSによる制限なしにWindowsで使えるようになる。読み込み可能なファイル形式は、Macintosh、UNIX系、OS/2、FM TOWNS、HP 200LXの各プラットフォームのアイコン形式と、Windowsの人気ソフト「チューチューマウス」のカーソルや「PostPet」のおやつデータ。これらのデータをICO（Windows標準アイコン）のほか、CUR（カーソル）/BMP/PNG/DLLの各形式で保存することができる。読み込めるデータのイメージ形式は、16×16 16 Colorsから、128×128/32bit Colorsまでに対応する。

データの読み込みはファイル単位で個別に行えるほか、フォルダ検索で行うことも可能で、指定フォルダ内のアイコンデータを一気に読み込める。このとき、オプション指定により、読み込むデータ形式、イメージ形式を絞り込むこともできる。すべてのイメージ形式を読み込んだ場合でも、表示するイメージ形式をツールバーで簡単に切り替えることができるようになっている。

DLLで保存できるのも大きなメリットになるだろう。アイコンはどうしても細かなファイルが大量に作られることになるが、同じ作者やカテゴリーによってDLL化しておけば管理も非常に容易になる。コンバートの必要のないWindowsアイコンも、このソフトで整理しておくと便利だ（ただし、Windowsアイコンの読み込みには、同じ作者のソフトウェア「KH IconClipper97」をインストール、シェアウェア登録しておくことが必要）。

インタフェースもすっきりしていて、使い勝手もよい。このソフトを使う上では、初めて触る人でもとまどうことはないだろう。ただ、Macのアイコンデータ集は、StuffIt形式の圧縮ファイルで配布されていることが多い、「Aladdin Expander」というソフトを使って展開（解凍）する必要があるので注意したい（Options−Cross Platform−Save Macintosh files in MacBinary formatを「Never」以外に設定すること）。

なお、今回はスクリーンショットのMacintosh用アイコンとして、Culalaさん作「simple folder」を使用させていただいた。

しかしながら、それらのアイコンはほとんどの場合は専用の形式となっており、Windowsではそのまま使用することができないのが現状です（逆に、Windowsのアイコン形式も独自のものではありますが）。

そこで、本ソフトウェアを開発することになりました。もともとは別の名前で公開しておりましたが、このたびWindows XP対応や大幅な機能強化を行い、「KH IconFilter2001」として公開するに至った次第です。

開発に苦労した点
各システム独自のアイコン形式については、公式の資料といったものがほとんど見当たらないため、独自に解析を行い、読み込みエンジンを開発していきました。当然ながらここに一番多くの時間が費やされることとなりました。

もちろん、読み込みエンジンだけではソフトウェアとして使いやすいものではありませんので、使いやすさにも重点を置き、操作性の設計を行っています。

お勧めする使い方
まずはWeb上で数多く公開されている優れたアイコン集を読み込み、デスクトップデザイン使ってみてください。Windowsとは異なる雰囲気を出すことができるのではないでしょうか。なお、取り出したデータの著作権には十分注意して使うようにしてください。個人的な範囲を越えての使用は制作者の許可が必要になります。

今後のバージョンアップ予定
いまのところ大幅なバージョンアップの予定といったものは具体的に出てきておりませんが、新しいシステムの登場で新たなアイコン形式が登場するような場合は対応を行っていきたいと思います。また、読み込みエンジンのさらなる精度・速度向上なども行いたいと思います。