「ぴったり燃費くん」は、一覧表形式で管理する給油＆整備記録簿ソフト。表計算ソフトのような画面に給油履歴等の情報を表示する。燃費や1リッターあたりのガソリン価格の変化をグラフ化したり、メンテナンスのインターバルを設定して、予定近くに知らせる機能などを持つ。

燃費/メンテナンスデータの記録画面は、一覧表画面上でダブルクリックすることで表示される。登録できる内容は日付や天候、給油距離や量、単価など10種類以上。店舗名や走行パターンなどはユーザが登録することができる。

メンテナンス項目は最大50項目まで登録可能。それぞれに日数や走行距離をもとにしたサイクルを設定できる。オイルやタイヤの交換といった、愛車管理に必要不可欠な14項目は、標準で登録されている。

また、これらの入力データおよび計算結果を一覧表で表示できるだけでなく、期間集計、グラフ表示、燃料種別集計、スタンド別集計、パターン別集計、メンテナンス別集計といった視点から見ることも可能だ。

燃費計算は満タン法を基準とするが、少しだけ給油して、さらに後日満タンにしたような場合は、その期間をまとめて計算することができる。

登録項目のメンテナンス時期が近づくと、起動時にメッセージで教えてくれる機能もある。集計内容を参照したいときは、「メンテナンス期限集計」ウィンドウから前回の整備からの経過日数や走行距離などの項目を一覧表示で確認できる。

指定日へのジャンプや、条件に合致するデータを抽出する検索機能も備える。「セルの背景色/表示設定」モードでは、セル（列）単位で表示/非表示や背景色などの設定を変更できる。データの印刷やCSVファイルへの出力にも対応している。

便利なところ、その1。表計算ソフトで手っ取り早く計算させるには、走行距離を給油量で割る満タン法となるが、これだと「とりあえず10リッター入れておいて、次の給油で満タンにする」といったケースに対応できない。しかし、この「ぴったり燃費くん」なら、このような場合でも2回を1回分としてまとめて計算できる。

その2。走行パターンごとの統計がとれる。筆者のように給油のインターバルが長いと、1回の給油の間に街乗りもドライブも混在してしまうのであまり意味はないが、通勤も家族の遠出も1台でこなしていて、頻繁に給油するといったタイプの人にとっては、走行パターン別の燃費なども簡単にわかるので便利だろう。ほかにもGSやガソリンの銘柄ごとに統計をとったり、メンテナンスにいくら使ったかといったこともわかる。

その3。メンテナンスの時期を教えてくれる。エンジンオイル交換は何kmごととか、空気圧チェックは何日ごとなどと基準を決めておくと、整備の時期が近いものや設定した距離に近づいているものなどがひとめでわかる。

その4。そもそも入力が簡単。日付を入れると自動的に曜日を計算してくれるし、燃費や通算走行距離の計算は自動。過去の入力漏れデータを登録すると、日付に基づいて自動的に並べ替えてくれる。また、誤って走行距離などを上書きしても再計算が可能なので心配がない。スタンド名やショップ名、走行パターン、メンテナンス項目などはあらかじめ設定を登録しておくことで、ドロップダウンリストからすばやく入力できる。

ざっと挙げただけでも、このようにとても便利なのだが、筆者のように表計算ソフトからの「乗り換え」を考えた場合、過去の給油記録を一つずつ手作業で入力していくのは大変なので、できればCSVファイルからの読み込み機能もほしいところだ。もちろん、クルマの買い換えにともなって「これから記録をつけよう」という人なら問題ない。

開発には「がんばれ残業くん」の多くのユーザさまにご協力していただき、またシェアウェアの価格や、ソフト名もみなさまから募集しました。アイコンも、アイコン作成で有名な方に作成を依頼しました。おかげさまで「がんばれ残業くん」以上のヒット作となっています。また、このソフトを公開したことのがきっかけで「燃費一番」のサイトを公開することになり、多くの人やメーカーさまと交流ができるようになりました。

「燃費一番」は、メーカー別の愛車の燃費・値引情報や、全国のスタンド価格情報、燃費向上グッズ情報、アーシング情報など、車の燃費に関する総合サイトです。また、毎月プレゼント企画も行っています。

開発中に苦労した点
多くの人に利用されることとなり、いろいろな要望をいただくようになりました。特に、車整備雑誌「オートメカニック」に紹介されたときは、大きな反響がありました。できるだけみなさま方の要望を満たすべくバージョンアップを行いましたが、少々機能が複雑（わかりにくく）なってしまいました。また、パソコン初心者のユーザさまも多く、Excelと勘違いされて「ダウンロードしたのですが、Excelで開かないのですが……」なんて質問をいただくこともありました。

ユーザにお勧めする使い方
グラフや印刷機能など、いろいろな機能を持っているので、プログラムのサイズも大きくなり、メモリの使用量も大きくなっています。そこで、できるだけWindows 2000やXPのOSをご利用ください。また、ヘルプも時間をかけて作成しています。【F1】キーで画面に対応したヘルプが表示されますので、お問い合わせをいただく前に、一度ヘルプをお読みください。

今後のバージョンアップ予定
通常の利用ではほとんど問題ない使い方ができると思いますが、みなさまのご要望を満足するべくバージョンアップは行っていく予定です。