正規表現を使った検索や、行単位の並べ替えなどができるテキスト整形ソフト。「テキストファイルエンハンサ」は、“単純だが、人手で行うと非常に面倒”な「選択範囲の半角カタカナ文字をすべて全角カタカナに変える」「行頭に連番を入れる」といった、テキスト処理を行単位ごとに行えるソフト。CSV形式やRTF形式など、数多くのデータ形式に対応。正規表現を使った検索・置換を行うこともできる。
用意された整形メニューは約50種類と多彩。ツールメニューから整形機能を選択するだけで手軽に適用できる。
五十音順や文字列の長さ順などに並べ替えられる「並べ替え」は10種類。同じ内容の行が複数ある場合、1行だけ残して削除したり、連続する空白文字をひとつにまとめる機能を持つ「整頓・整形」は11種類。行中の任意の場所に対して行える「文字列の追加と削除」は12種類。全角文字を半角文字に変換したり、ひらがなとカタカナを入れ替える機能を持つ「文字の種類を変換」は12種類。カンマ区切りのテキストに対して、長さ順や五十音順で並べ替えられる機能を持つ「カンマ区切りデータ」が4種類だ。
マクロ機能として「ユーザ定義処理」が用意され、複数の処理をまとめて実行することが可能。例えば、行頭に括弧付きの行番号を付けるときは、
- 行頭に「)」を追加
- 行頭に行番号を追加
- 行頭に「(」を追加
という命令を順に実行しなければならないが、ユーザ定義処理ではこれら三つの処理を一度にまとめて行うことができる。ユーザ定義を行うには、操作の開始前に「記録開始」を実行して、登録する処理を順に実行すればよい。登録できるユーザ定義は10個までだ。そのほかにもユニークな機能として、クリップボードの変更を関知してデータを取り込む機能や、行数・文字数をカウントする機能などがある。
対応するデータ形式は、タブ区切りやカンマ区切り(CSV形式)といった、表計算ソフトなどへインポートできる形式に加え、リッチテキスト(RTF形式)などがあり、テキストエディタ以外で作成したファイルも有効に利用できる。特にExcelのデータは、クリップボードを経由して簡単にやり取りすることでき、便利だ。