画像を直接マウスでドラッグして動かせる、新しいタイプのムービーを作成できるソフト。早送りでも巻き戻しでも、動きを確認しながら画像を自在に操ることができる。「DRAGRI」は、新しいタイプのムービー「ドラッグモーションムービー」を作成するためのソフト。ドラッグモーションムービーとは、画像中の矢印=ドラッグパスに沿ってマウスをドラッグすることで、ドラッグパスが指定されたモノの動きに合わせて、画像を操作できるムービーのこと。動画の再生(早送り・巻き戻し)をボタン操作で行う代わりに、画像中のあるポイントをドラッグして前後に移動できると考えればよく、直感的に操作できるのが特徴。再生速度もドラッグの速さによって変えられる。
ドラッグモーションムービーを作成するための素材として利用できるのは、MPEG/AVI/MOV形式の動画ファイル、またはJPEG/PNG/GIF形式の連続した静止画ファイル。パソコンに接続したカメラから直接、画像をキャプチャすることもできる。できあがったドラッグモーションムービーは、Java 1.1.8アプレットに対応するブラウザで再生できる。
作成画面は、画像やドラッグパスが表示される「メインウィンドウ」、編集用ツールがまとめられた「ツールパレット」、フレーム単位の設定を行う「タイムラインウィンドウ」から構成される。ムービーの作成手順は、
- メインウィンドウに素材を読み込む
- ドラッグパスの起点(IN点)と終点(OUT点)のフレームを設定する
- その後、実際にドラッグパスを書き込む
が基本的な流れ。ひとつのドラッグモーションムービー内に複数のドラッグパスを設定することも可能で、1本のムービーでさまざまなモノの動きを取り出して見ることができるようになっている。レイヤをサポートしており、画像を重ね合わせることもできる。ドラッグパスの描き方は「自由曲線」「ループ」「垂直」「水平」の4種類。曲線を用いたドラッグパスでは、ベジェ曲線を使って滑らかな線を表現することができる。ムービー上に表示される線の太さや色、矢印の有無、反応範囲、ドラッグ位置を示すツマミ画像などは、好みに応じてカスタマイズできる。一度描いたパスの編集も容易に行える。
ムービーにイベントを埋め込むことも可能。イベントとして、指定区間の「自動再生」、指定フレームへの「ジャンプ」、「音声」の挿入、指定URLへ飛ぶ「リンク」の挿入、自動再生時の再生スピードと方向の「設定」の5種類が用意されている。
作成したドラッグモーションムービーは、画像ファイルや操作データなどの要素ごとにいくつかのファイルに分割して保存される。ブラウザで再生するムービーであるため、Webページ用のテンプレートが用意されており、Webページとして保存することもできる。