実在する鉄道路線と電車を題材に、車掌常務を遂行するという設定のシミュレーションソフト。車内放送をキーボード入力で行うようになっており、タイピング練習も行える。「キーボードな車掌 東海道本線Ver.」は、鉄道シミュレーションとタイピング練習を組み合わせたようなゲーム。実在する特定の路線・電車を舞台に、プレイヤーはゲーム開始時に選択した電車の車掌に扮して、各駅における扉の開閉や、車内放送による案内といった車掌常務を遂行する。扉の開閉は、画面の指示に従って【Enter】キーを押すだけだが、車内放送は決められた文面をキーボードから入力することで行われる。入力方式はヘボン式ローマ字入力に対応。制限時間内に入力できると「放送成功」となり、音声によるアナウンスが再生される仕組みになっている。
放送が成功すると、得点が加算される。入力が速く正確であれば高得点になるが、入力ミスが多いと「乗客のストレス」としてカウントされ、区間終了時にストレス値が100%に達していると、ゲームオーバー(乗務中止)となってしまう。ストレス値が低い場合には、ボーナスポイントが加算される。
舞台となる路線は、東海道本線のうちの関西区間(京都〜神戸)。乗務する電車は「普通」「快速」「新快速」の3種類から選択できる。もちろんアナウンスすべき内容(停車駅の駅名や区間)も、乗務する電車によって異なる。画面に表示されるドアのイラストも電車に応じて変化(普通電車であれば関西緩行用201系色、快速は221系など)し、非常に凝った作りになっている。
路線別にシリーズ化された第8弾だが、「東海道本線Ver.」では、駅間の運行で簡易3D展望アニメーションが再生されるほか、誤りなく入力を続けると高得点が得られる「コンボ制」が導入されていることが特徴。路線によっては途中、「人身事故」のためにお詫びの放送を行わなければならない(当然、乗客のストレスはたまる)など、変化に富んだゲームを楽しめる。