特に、デジタルカメラで撮影された画像の加工・修整に重点を置いたフォトレタッチソフト。フォトレタッチの知識を持たない人でも簡単に扱える工夫が施されている。「デジカメde!!フォト工房」はソフト名の通り、デジカメで撮影された写真の加工にターゲットを絞ったフォトレタッチソフトだ。わかりやすいインタフェースが大きな特徴で、例えばボタンアイコンにはすべて日本語の名前が付けられているだけでなく、全体的に大きなボタンが採用され、アイコンもひと目でわかるデザインになっている。
メインのレタッチ機能は、一般的なフォトレタッチソフトとほぼ同等の機能を持つ。特徴的なのは、写真撮影の際の技法や設定方法などの名前が付けられた機能だ。レタッチ機能がまとめられた「修整」メニューには5種類のサブメニューがあるが、「明るさ」「コントラスト」などが並ぶ「フィルタ」「ツール」のほかに、「撮影環境」「撮影」「暗室」といったユニークなメニューが並ぶ。「撮影環境」では、「撮影時間帯変更」「季節変更」など、撮影条件が異なった場合を仮定して画像の加工方法を選択できるため、非常にわかりやすい。「撮影」では「ピント修正」「絞りを開ける」「露出補正」などがある。
同じく「修整」メニューの「フィルタ」では、アンシャープマスクやぼかしといった、一般的なレタッチソフトでおなじみの機能のほかに、「自動修整」という強力な機能が用意されている。「PhotoFAIR4(Photo Full Auto Intelligent Retouching)」という画像処理技術が採用されたこの機能では、「朝焼け」「夕焼け」「逆光」といった撮影時の状態(あるいは自分が表現したい状態)をボタンクリックだけで再現することができる。さらに、元画像にあわせて最適な補正を行ってくれる「フルオート」補正も用意されている。
印刷機能では、1枚の画像を複数枚の用紙に分割印刷して大判の印刷を可能とする機能などがある。印刷設定は「印刷スタイル」としてファイルに保存することが可能なので、再び同じ条件で印刷(焼き増し)することも簡単。そのほかにも、HTMLファイルを出力することで、ブラウザで閲覧できる「フォトギャラリー」を作成する機能などを備える。
画像の「デジカメde!!フォト工房」への入力方法は4種類。パソコンに取り込み済みの画像ファイルを入力できるのはもちろん、TWAIN対応のデジカメから直接取り込むこともできる。さらに、同じエー・アイ・ソフト製の「デジカメde!!同時プリント」から取り込む方法が2種類用意されている。画像形式はJPEG/BMP/TIFF/PCX/PNGなどに対応する。