「漢字ドッキング」は偏やつくり、にょうやかんむりなどのパーツ化された要素を選択して、正しい漢字を作成する漢字学習ソフト。1,026字の漢字が登録され、全部で500問の問題が用意されている。問題は短い文で出題され、その中でカタカナ書きされている部分を漢字に直していく。

利用者は、左右に8個ずつ並ぶ偏やつくりなどの要素を、解答欄にドラッグ＆ドロップして漢字を完成させる。組み合わせを間違えた場合は「けす」ボタンをクリックして取り消すことが可能だ。「かんせい」ボタンのクリックで正解/不正解に加え、得点、読み方、意味、用例を表示する。読み方は音読みがカタカナ、訓読みはひらがなで表記される。

学習開始時には問題のレベルと出題数を選択できる。レベルは小学校1年〜6年＋中学生以上の7段階から、また出題数は5〜50の5種類から選択できる。得点は常に100点満点で、出題数が5問なら1問20点、50問なら1問2点となる。

通常モードのほかに、レベルを設定しない「パズル遊び」モードがある。このモードでは、自由に偏とつくりを組み合わせて漢字を作成し、正しい漢字ができれば、その意味や読みを教えてくれる。偏やつくりなどはそれぞれ8個ずつ表示されているが、「つぎのくみあわせ」ボタンでその他の要素も呼び出すことができる。

ふだん見慣れている漢字も、実は全体の形を漠然と覚えているだけということも意外に多く、その構成要素をばらばらにされると結構迷ってしまうのだ。そういう意味では大人でも楽しめる。

学習ソフトとしてみると、正解/不正解の表示にとどまらず、読みや用例まで紹介しているのは親切でよい。欲をいえば、せっかく漢字の構成要素を意識した出題になっているのだから、これをもっと生かし、ひとつの字の中でそれぞれが果たしている役割やそれぞれの部分が持つ意味なども覚えられるようになっていると、子どもたちの漢字に対する興味をもっとかき立てることができるのではないだろうか。

もっとも、教師がそのつど丁寧に教えてあげられるのならそれに越したことはないので、教育用の補助ツールとしてなら、このままで十分に使える。逆に本格的な独習用のソフトと考えるなら、ユーザの登録や成績の記録機能などがあれば、さらに“使える”ソフトになるだろう。

開発中に苦労した点
漢字を組み立てたときに実際に存在する漢字なのかどうかを、全パターン組み合わせて辞書と照らし合わせることが苦労しました。現在確認した漢字数は1,026字です。

ユーザにお勧めする使い方
出題レベルは、小1〜小6、中学生以上と自由に設定できます。○問コースを選択しても十分学習できると思いますが、漢字パズルモードでいろいろな組み合わせを試してみるのも楽しいと思います。また、問題も使用者が作成できますので、個々に応じた問題を作成して、学習してください。

今後のバージョンアップ予定
時期は未定ですが、バージョンアップを予定しています。バージョンアップでは対応できる漢字数を増やしていくつもりです。最終的には、小学生で習うある程度の漢字に対応できればと考えています。