ハードディスクの内容をOS、アプリケーションなどを含めて、イメージファイルとして丸ごとバックアップするバックアップユーティリティ。CD-R/RWドライブに直接書き込むことも可能で、簡単な操作でリカバリーCDを作成できる。「Drive Image」は、ハードディスクのバックアップを、ファイル単位ではなく、ディスク全体あるいはパーティションごとにイメージファイルとして保存するユーティリティ。OS、アプリケーション、各種データファイルからレジストリまで、すべてのファイルをバックアップできる。ハードディスクの使用しているセクタだけをバックアップすることも可能で、イメージファイルの作成・復元を高速に行うことができるのに加え、保存先のメディアも節約できる。
イメージファイルはハードディスクのほか、CD-R/RW、MO、ZIP、JAZ、PDといったリムーバブルメディアに保存可能。1枚のリムーバブルメディアに入りきらない場合でも、自動的に分割して保存できる。CD-R/RWで作成したCDはブータブルなので、ハードディスクがクラッシュした場合は、このCDをリカバリーCDとして、システムを復元できる。
対応するファイルシステムは、FAT16/32、NTFS(2000/5.1を含む)、HPFS、Linux Ext.2/Linux Swapと幅広い。システムの復元はリカバリーCDのほか、あらかじめ作成した緊急用ディスクから「Drive Image」を起動して行うことも可能。通常、DOSやWindows 9xからはアクセスできないNTFSへも読み書きできるため、緊急用ディスクからでもXP/NT/2000のNTFSパーティションの復元が行える。
イメージファイルの作成やリストアは、Ver.5.0から搭載された「Quick Image」で簡単に行える。実際のイメージファイルの作成やリストアはDOS(DR-DOS)モードの「Drive Image DOS」で実行されるが、設定などはすべてWindows上の「Quick Image」で行えるようになっている。
イメージファイルの作成は、保存先のファイル名と保存元のパーティションを指定した定義ファイルを作るだけと非常に簡単。複数のパーティションを保存元にすることも可能だ。このとき、イメージファイルを任意のサイズに分割したり、イメージファイルをパスワードで保護することもできる。圧縮レベルの設定や、ファイルシステムエラーの診断、イメージの書き込み、イメージファイルの検証オプションも用意されている。また、Windowsのタスクマネージャを使ったスケジュール設定も可能で、「日単位」「1回のみ」「ログオン時」「アイドル時」などの条件で、イメージファイルを作成できる。
リストア時の復元先として、元のパーティションはもちろん、複数のパーティションを指定することも可能。復元先にドライブ中の未使用領域を指定した場合は、そのイメージ用のパーティションが作成される。このとき、復元先のパーティションサイズを変更することも可能で、ドライブの空き領域を可能な限り使う「サイズを自動的に変更して復元/コピーをする」、パーティションサイズは元のままで未使用領域を使用しない「元のサイズで復元/コピーをする」といったオプションを選択できる。
また、付属の「ImageExplorer」を使えば、イメージファイルやイメージファイル内のパーティションの別イメージファイルへのコピーや、イメージファイルの分割・結合、さらにイメージファイルへのパスワードの付加や圧縮レベルの変更といった操作を行える。イメージファイル中のファイルやフォルダを選択して復元することも可能だ。
さらに、イメージファイルを介さずに、直接ファイルのコピーを行うハードディスク間コピーの機能もある。そのほか、「ドライブ情報の表示」「拡張パーティションの作成」「パーティションの削除」「パーティションを表示/非表示にする」「アクティブパーティションの設定」といった一般的なパーティション操作も行うことができる。