電子メールを使って、遠隔地のパソコンに保存されているファイルの取り寄せやディレクトリ情報の取得などが行えるユーティリティ。「メール秘書」は、メールを使って出先から会社のパソコンなどに対して操作を行うことができるソフト。設定したアドレス宛てにコマンドを記述したメールを送信することで、「メール秘書」が指定の処理を行い、返信してくれるという仕組みになっている。行える処理は、遠隔地にあるパソコンからのファイルの取り寄せ、ファイルの書き込み、ディレクトリ情報の取得、メール転送の開始および終了の5種類。
「メール秘書」に処理を行わせるには、所定の形式で記述したメール(「秘書メール」と呼ぶ)を送信する必要がある。秘書メールには、(1)件名(Subject)が「MailSec」で、(2)メール本文に「メール秘書」本体で設定されたパスワードが書かれていることが条件で、この二つの条件を満たすことで、送信されたメールが秘書メールであることを認識して、パスワードに続けて本文に記述されたコマンドを処理する。
ファイルの取り寄せ・書き込みは添付ファイルを利用することで行う。ファイルを取り寄せる場合は、「メール秘書」からの返信メールに指定ファイルが添付されてくる。逆に、書き込む場合は、秘書メールにファイルを添付して送信すればよい。ディレクトリ情報は返信されるメール本文に書かれる。
メール本文に記述するコマンドは、GET/PUT/DIRなどに続けてフォルダ名/ファイル名などを書くだけと簡単。例えば、ファイルを取り寄せるには「GET C:\My Documents\vector.txt」などと記述すればよい。メール転送の開始・終了もFWS/FWEと簡単だ。
設定では、メール転送機能を使用する、添付ファイルを書き込むなど、各コマンドを使用可能にするか否かを個別に指定できるほか、メール転送時に添付ファイルも転送する/しないも指定できる。秘書メールのチェック間隔は初期設定では10分だが、任意の時間に設定できる。メールチェック時に異常が発生したなどの場合は、自動的に状況をログファイルに書き出す。