画像の取り込み・閲覧から加工・印刷まで幅広くカバーする統合画像管理ソフト。「A-Z Photo Master」は、デジカメ画像を総合的に活用したい人に便利な機能を満載した画像管理ソフト。ファイルリスト上にExif情報を表示することで、撮影データを容易に確認できるのをはじめ、デジタルカメラで撮影した画像の閲覧・整理に威力を発揮する。
メイン画面は、サムネイル付きで画像ファイルの一覧を表示する「ファイルビュー」、選択した画像を表示する「画像表示エリア」のほかに、「フォルダツリー」「インフォビュー」の四つのペインで構成される。このうち「インフォビュー」は、「Exif」「File」「コピー/移動」をタブ切り替えで使用するようになっており、「Exif」ではExif情報を、「File」では画像サイズやJPEGコメントなどを表示する。「コピー/移動」に切り替えると、二つめのフォルダツリーが現れ、ファイル管理が容易に行える仕組みだ。
「ファイルビュー」の表示方法は、サムネイル形式と情報レポート形式の2種類から選択できる。前者はサムネイルとファイル名のみを表示するが、後者ではさらに撮影機種名、シャッター速度、絞り値、焦点距離、35mm換算焦点距離などのExif情報も表示する(表示項目は選択可能)。「35mm換算焦点距離」は、デジカメのイメージセンサ(CCDやCMOS)のサイズを元に焦点距離を算出するもの。主要機種のCCDサイズはあらかじめ登録されており、機種名を登録するだけでよい。
検索は、ファイル名や画像サイズ、Exif情報の各項目を利用して、細かく条件を設定できる。特にシャッター速度や絞り、焦点距離などは、上限値・下限値を指定して指定範囲内にあるものだけを探せる。検索対象として、ファイルビューに表示されている画像だけでなく、特定のフォルダの画像を指定することも可能で、この「フォルダから検索してメイクリスト」を使用した場合は、条件に合致する画像をファイルビューにリストアップする。
レタッチ機能は、あらかじめ登録された設定(カスタマイズは可能)を元に加工する「簡単画像補正」と、ユーザが細かくパラメータを調整できる「マニュアル画像補正」の2種類がある。前者では、コントラストや露出、ホワイトバランス、色合い、シャープネスなどを自動的に(または、ごく簡単な操作で)補正してくれる。後者では、同様の機能に加えて、回転・反転やトリミング、リサイズなどをユーザが指定して行える。加工前と加工後の画像を比較するために、「画像表示エリア」とは別に「リファレンスウィンドウ」も用意されている。
「A-Z Photo Master」では、これらの機能を使って編集した画像でも、Exif情報は保持されるが、他の画像編集ソフトで加工したときに消失してしまう情報をファイルに書き戻すために「Exifの書き込み」機能も備えている。
印刷関連機能では、個別の画像を印刷できるのはもちろん、サムネイルとファイル名をまとめて印刷する「インデックスプリント」、複数の画像を1枚の用紙に自動的にレイアウトする「割り付け印刷」も行える。個別の画像を印刷する場合には、Exif情報やコメントを添えて印刷できる「データ・キャプション付印刷」もできる。データ・キャプションには、エフェクト履歴を含めるオプションがあり、実行した画像補正コマンドを自動的に記録・印刷してくれる。このオプションを使用すれば、画像がどのように加工されたかを、プリントアウトから知ることができる。
画像の取り込みでは、メモリカード/USB接続ドライブからの読み込むが可能で、読み込んだファイルはタイムスタンプごとにフォルダが作成され、分類・格納される。
そのほかにも、マウスのホイールなどを利用できるスライドショウ、HTMLアルバムの作成、ファイル名/タイムスタンプなどをまとめて変更できる上にUndoも可能な「一括リネーム」など、多彩な機能を備えている。