テキストだけではなく、ビットマップ画像やエクスプローラでコピーしたファイルなど、クリップボードにコピーされる情報のほとんどを履歴に残し、管理することができるクリップボード拡張ソフト。クリップボード履歴のほかにも、定型文書などを登録しておける機能や、機能追加を行えるアドイン機能など、多彩な機能を備える。「CLCL」は、エクスプローラ風のメイン画面と、ポップアップメニューとから構成されるクリップボード拡張ソフト。メイン画面では、クリップボード履歴や現在のクリップボードの内容を、左側ペインのツリーで管理。右側のペインでは、アイテムがテキストや画像であればその内容を、ファイルであればパスを表示する。メイン画面では、アイテムの並べ替えや削除、指定アイテムのクリップボードへの送出、テキストの編集などが自由に行える。クリップボードを経由することなく、新規にテキストを作成・登録することも可能だ。
クリップボード履歴のほかにも、使用頻度の高い定型文書やファイルをアイテムとして登録し、再利用できる「登録アイテム」機能がある。登録アイテムでは、現在の日付や時刻をクリップボードに送出するための特殊な文字列を使うことが可能で、例えば、登録アイテムのテキストに「%d」と記述すると、クリップボードに送る際に「2001年 6月 20日 水曜日」などと変換してくれる。
常駐したタスクトレイアイコンの右クリックかホットキーで呼び出せるのが、ポップアップメニュー。このメニューにはメイン画面の「履歴」ツリーと同じ内容が表示され、クリップボード経由で他のアプリケーションなどへの貼り付けが行えるほか、登録アイテムの呼び出しも行える。画像の場合は、サムネイルを表示させることが可能で、中身を確認しながら貼り付けられる。ポップアップメニューに表示する履歴の件数などは、設定で変更することができる。
カスタマイズ性に優れているのも特徴のひとつ。履歴として残す/残さないを、ファイル形式やファイルサイズで指定できるほか、次回起動時にも履歴アイテムを使えるように、履歴を保存する/保存しないの条件も設定できる。また、履歴を残さないウィンドウを個別に指定したり、貼り付けに使用するキーの定義などをウィンドウによって変更したりもできる。
さらに、DLLからアドインすることで、さまざまな機能を追加することができる。現在、文字の大文字・小文字変換、漢字コードの変換、HTMLタグの除去、URL検索などの機能を追加できるDLLが作者のホームページに用意されている。ホームページにはサンプルソースも用意されており、これを参考に、オリジナルのアドインを作成することも可能だ。