マルチユーザ対応の多機能電子メールクライアントソフト。長い歴史を持つメーラだが、Ver.2.xxになり、大幅な機能の強化、インタフェースの変更が施されている。WeMail32のメイン画面は、フォルダツリー、メールリスト、メールビューなどからなる、メーラとしてはオーソドックスな分割タイプを基本としているが、スケジューラ機能を持つカレンダーが装備されており、カレンダーを表示しておけるのが特徴。受信メールをカレンダー内の日付にドロップすると、そのままスケジュールとして登録できる。HTMLメールに対応しており、プレビューウィンドウでHTMLメールや画像表示ができるほか、ヘッダの表示も簡単に行える。
送受信メールを格納するフォルダは自由に作成・追加することが可能で、階層構造にしてメールの整理が行える。さらに、受信した関連するメールをひとつにまとめて保存する機能(メールの結合機能)があり、これによってメール整理を格段に楽に行える。メールフォルダをUNLHA32.DLLで圧縮することも可能で、圧縮した状態でも通常のメールと同様に扱える。圧縮は任意の時点で復元できる。
メール受信用のプロトコルはPOP3のほか、IMAP4に対応する。特定の条件にマッチするメールの振り分け・排除が行えるフィルタリング機能、常駐して一定間隔で自動的にメールチェックを行う機能なども備える。フィルタリング機能では、メールを指定フォルダに移動するだけでなく、自動転送・返信、コマンドの実行が可能だ。受け取ったメールからのアドレス抽出→アドレス帳登録もすばやく行えるようになっている。
また、メール作成時に便利なテンプレート機能や署名選択機能があり、送信時にすばやく選択・使用できる。HTMLメール作成時には、モードを変更することで、見た目そのままの状態での編集が行えるようになっている。送信予定のメールを一時的に保存(保留)しておき、再編集してから送信する機能もある。
マルチユーザに対応しており、最大50ユーザまで登録できる。最初に登録したユーザが「管理者」となり、管理者のみがユーザ追加できるという方式を採用している。アカウント、接続先サーバ名、パスワード、署名、宛先データなど、個人ごとの設定を独立して保持し、ログイン時にユーザ名/パスワードによってユーザ切り替えを行う。
メールの編集・閲覧はWeMail32内蔵の機能のほかに、好みのテキストエディタなどを外部ツールとして使用することができる。外部編集ツール使用時には、メール作成時にWindows標準のアドレス帳から宛先データを選択することも可能だ。
そのほかにも、BIGLOBE&ATermユーザのためのメール着信通知などの機能もある。