ゲームの舞台は、名も知れぬ×××村。この村に、ある日突如として巨大モグラが出現し、道路や草原を手当たり次第に掘り返して回るようになってしまった。モグラの開ける穴は巨大な上に深く、越えることができない。この穴を、村のところどころに転がっている大きな岩を利用して塞ぎ、家に帰れなくて困っている子どもを救出して、家まで無事に送り届けるのがプレイヤーの目的だ。

岩は巨大で重いため、一度に1個ずつしか押すことができない。また、村のあちこちには木の切り株が残っており、主人公キャラはこの上を移動できるが、岩を通過させることはできない。一度穴に落とした岩は二度と動かせない上に、一定時間が経過すると穴の周囲が崩れて岩を飲み込んでしまい、再び別の岩を落とさないと通れなくなってしまう。岩が飲み込まれるタイムリミットのほかに、ステージをクリアするまでのタイムリミットもあるため、クリアの条件は厳しい（ステージクリアのタイムリミットは、オプション設定でなしにすることもできる）。子どものいる場所までたどり着くための通り道の確保だけでなく、家まで送り届けるための道も確保しなければならず、限られた数の岩を「適切に」かつ「すばやく」押し動かすことがゲームのポイントとなっている。

ステージは全40ステージ。DirectX 7を駆使したグラフィックは、雲やキャラの影なども表現されており、美しく仕上がっている。オプションで画面効果や描画精度を変更することで、低速マシンでも快適にプレイできる。マウス、キーボード、ジョイパッドのいずれにも対応する。

40のステージを5ステージごとに区切って、だんだんと趣向が変わっていくのもうれしい。例えば、助ける子供の数が一人から二人になったり、スクロールしないとマップ全体を見ることができないほど広くなったりと変化する。5ステージごとに区切られたそれぞれ最後のステージは、子供の救出ではなく、開いた穴のすべてを岩で塞ぐというスペシャルステージとなっている。これをクリアするとアニメーションが表示されるといったように、プレイヤーを飽きさせずに、最後まで楽しませようという工夫が非常によくされている。

難易度はかなり高いが、ゲームそのもののバランスはよい。パズル好きの人でもきっと満足することができるだろう。

開発中に苦労した点
技術的には難しいことは一切していません。雲などの影は一見（256色モードでの）αブレンドのように見えますが、2枚の色の明るさの違う画像を切り貼りしているだけです。でも、アイデアはおもしろいでしょ！　実は、一番大変なのは面データでした。40面もあると、作ってみたら「他の面と同じだ」というのが結構ありました。それに、難しくしようとしてダミーをおいたりしたのですが、かえって簡単になってしまって逆効果だったようです。パズルゲームについてもっとよく勉強しておくべきだったと反省しています。

ユーザにお勧めする使い方
簡単すぎてつまらないと感じる方用に、面データ作成エディタが付属しています。友達同士で面データを作りあって遊ぶと、おもしろいかもしれません。

今後のバージョンアップ予定
多分この作品のバージョンアップはしないと思います。どうしてもバージョンアップしてほしいという方は、ソースデータが入っているので自分でソースをいじって、バージョンアップしてください。