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ベクターソフトニュース - 2000.11.15
Block Designer Block Designer Ver.1.01
現実のブロック遊びの感覚を味わえる立体ブロック造形ソフト
Windows 98/95/NT フリーソフト
「Block Designer」の動作画面
■1個1個ブロックを配置して造形する点は現実のブロックトイの感覚に近い

「レゴブロック」のような形状のブロックを組み合わせて、立体図形を作り上げられる3Dグラフィックソフト。ブロックトイ独特の造形を簡単にシミュレートできるのが特徴。

ブロックの配置・造形は、左右ともに30°の角度が付けられた「等角投影法」を用いた作図領域上で行う。作図領域にはブロックのサイズに合わせたメッシュ(グリッド)が表示されており、ブロックを配置したい場所にマウスポインタを移動して左クリックをすれば、その場所にブロックが置かれる。配置済みブロックは右クリックで削除できる。

ブロックは全部で48種類。さまざまな色があるばかりでなく、縦縞や横縞などの模様が付いたものや透明なブロックも用意されており、好みのものを配置できる。ただし、ブロックのサイズは1種類(1×1サイズ)のみなので、大きな物体を作る場合には多数のブロックを連続して配置する。このような場合でも、マウスボタンを押したままマウスを移動すれば軌跡に沿ってブロックが連続的に配置されるので、操作は楽だ。

何も指定しなければ、ブロックは同一平面上に配置される。上下方向へブロックを重ねたい場合は、画面横に表示されている「HEIGHT」から、ブロックを配置したい層を選択して指定する。最高12層まで使用できる。

組み立てが進むと、奥の方にあるブロックが画面手前のブロックの背面に隠れてしまい、見えなくなるが、編集領域全体を180°回転させて、背面から表示させる機能もあるので、裏側の形状もきちんと作り上げることができる。

編集結果は独自形式のファイル(EL7)として保存することができるほか、BMPファイルに出力することもできるので、他のソフトで画像を再利用することも可能だ。

reviewer's EYE このソフトの場合、機能を言葉でくどくどと説明せずとも、画面を見ていただければ一目瞭然という感じだろう。まさにおもちゃのブロックを組み立ててゆくそのままの感じで造形を行えるのである。

各層ごとにブロックを配置し、それを上方に伸ばしていくという操作性には、最初は戸惑いを感じたのだが、これも現実に存在するブロックの組み立て方を考えると理にかなっているといえるだろう。現実のブロックの場合、いきなり上下方向にどんどん伸ばしていくという組み立て方もできないことはないのだが、上下の関係をきちんと考えておかないと最後の最後でうまく組み立てることができず、また分解して作り直しとなることが多いからだ。結局、下の層から順に全体的な形状を考えつつ組み立てる、という地道な手法の方が近道だったりする。

Block Designerと現実のブロックトイとの相違点は、現実のブロックでは必ずすべてのブロックが隣接しなければ形状をなさないのに対し、Block Designerでは、他と結合されないブロックがあってもよい点だ。つまり空間に浮かぶブロックが実現できるのである。また、ブロック形状が1×1のみだという点も異なる。前者については編集の自由度を高めるちょっとした愛嬌と考えればよいだろうが、後者のブロック形状のバリエーションに関しては、もう少しいろいろなブロックが加わると、より一層楽しく遊べるようになるのではないだろうか。

単純なソフトではあるが、意外に“ハマれる”ソフトである。
(天野 司)


スクリーンショット》 ブロックは空中に配置することも可能
スクリーンショット》 ワンタッチで前後方向を180°回転させられる。この画面は上の画面は回転させたもの
スクリーンショット》 ブロックには透明なブロックや模様付きのブロックも用意されている


【作 者】 木枯 吹雪 さん
【作者のホームページ】 http://plaza4.mbn.or.jp/~fubuki/
ソフト作者からひとこと
■ソフトを開発しようと思った動機、背景

一番最初はいまのようなブロック描画ソフトではなく、斜め見下ろし型の鳥瞰図作成ソフトでした。というのも、私が3年ほど前から運営している「Forbidden Palace」(http://plaza4.mbn.or.jp/~fubuki/)というサイトで公開しているオンラインアドベンチャーゲームで使うために作られたのが一番最初のきっかけだったりします(実際、Block Designerの元のソフトで作られた画像は公開しているオンラインアドベンチャーゲームの中のいくつかのシリーズで使われており、今後もどんどん使用される予定です)。

本当はそのまま私の手元で陽の目を見ることなくこっそり使われ続けるはずだったのですが、ある日、ふと昔遊んでいたレゴのことを思い出し、
「もしこの(元の)ソフトの中で使われている床・壁・家具・土地の高低差というものを、すべてブロックに置き換えたとしたらいったいどうなるんだろう?」
と思いつき試してみたことから、このBlock Designerの開発がはじまりました。

ちなみに、このソフトのアイコンがなぜブロックではなくお城の絵なのかといいますと、当初上記サイト専用のソフトということで開発していたことから、他の開発ソフトと区別するためにForbidden Palaceのロゴであるお城の影絵をアイコンとして使用したことがその由来だったりします。その名残でお城の絵がいまだに使われているのです。

■開発中に苦労した点

もともと自分で使うことを目的とし、公開することを念頭に置いていなかったので、開発された当初は動作が遅かったり操作性にかなりの癖があったりしました。それを改良し、より多くの機種で動作するように速度の向上を図り、誰にでも使えるようなインタフェースにしようと試行錯誤を繰り返した結果、ようやくいまのような形になりました。このあたりで何度も苦労した記憶があります。画面の配色も色々悩んだのですが、いくつかの候補の中で一番シンプルですっきりと見えたのが黒い画面に白い文字だったので、最終的にはいまのようなデザインになりました。

■ユーザにお勧めする使い方

グラフィックソフトで絵を描くのはちょっと……という方にも気軽に使えますので、これを機会にご自分のWebページ用の画像を描いてみたりしてはいかがでしょうか? 積み木を下から順番に積み上げていくイメージで作っていけば、きっといろいろなものができると思います。ペイント系のグラフィックツールのような感覚で使うよりも、ドット絵ツールの感覚で使った方がしっくりくるかもしれません。というのも、私自身がドット絵を描くのが好きなので、結果的にそういうちまちました操作性が当初からずっと引き継がれることになってしまったのですが……。なにより気軽にリラックスして気分転換のつもりで何か小さなものから作ってみるのが一番よいと思います。

■今後のバージョンアップ予定

ブロック数の追加、ブロックの区画ごとのカット&ペースト、使用ブロック色の一括変換など、今後もさまざまな機能を順次追加してゆく予定です。このVer.1.01に至るまでの間にも、泣く泣く削られた機能が実はいくつかあったりします。そのほとんどは誰にでも使えるやさしい操作性が第一に優先されたために削られたものばかりなのですが、今後の改良のなかで今度はやさしい操作性をともってまた再搭載できればと思っております。そのうち、日本語以外の諸外国語にも対応したく思っております。

■上にも出てきた「Forbidden Palace」って?

オンラインアドベンチャーゲーム(2000年11月8日現在で計13作)をはじめとして、「もしもファンタジーの世界に生まれていたら」という適職適所診断や何一つ真実の書かれていない「偽りの辞典」、主にドット絵で描いた夜空画廊などを公開している総合サイトです。どちらかといえば雰囲気を楽しんでもらえればと思っていますので、お暇なときにでも訪れていただければ幸いです。Forbidden Palace(http://plaza4.mbn.or.jp/~fubuki/

ほかにもウェブページ用の素材やCGI(C言語製)を配布している0-MATERIAL(http://plaza4.mbn.or.jp/~fubuki/material/)というサイトも運営しております。ご自分でサイトを作られている方々のお役に立つと思いますので、こちらの方もお時間のあるときにでも訪れていただければ幸いです。
(木枯 吹雪)
go! download
上で紹介したソフト(およびその関連ソフト)のソフト詳細ページにジャンプします。ソフト詳細ページからリンクされたダウンロードページでソフトをダウンロードできます。ソフト詳細ページには、作者データページへのリンクもあります。

フリーソフト
Block Designer 3.00 画面上で立体ブロック造形が出来る (182K)



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