ベクターソフトニュース - 2000.10.21

	タブロイド　Ver.1.0 β3.1 Web自動巡回機能とメタ検索機能を併せ持つインターネット情報収集ソフト ■Windows Me/2000/98/95/NT　■シェアウェア

	■MDI形式のほか、すっきりとした、画面のようなOutlook風のスタイルがあり、好みで選択できる Web自動巡回ソフトとインターネット検索の機能を組み合わせることにより、インターネット上の情報を効率よく収集できるように工夫されたソフト。気に入ったサイトを自動巡回させ、データの保存、オフラインの閲覧を可能にするのに加え、キーワード設定により、複数の検索エンジンから検索結果を収集（メタ検索）し、目的のサイトを効率よく探し出すことができる。 タブロイドは「ブックウィンドウ」「結果ウィンドウ」「ログウィンドウ」「IEウィンドウ」「ファイル検索ウィンドウ」の5種類のウィンドウから構成される“検索ブラウザ”。5種類のウィンドウのうち、ログウィンドウを除く4種類のウィンドウがそれぞれ特徴的な機能を持っており、タブロイドは、これらの機能を統合したソフトといえる（ログウィンドウは操作の結果を記録するものなので、他のウィンドウとは意味が異なる）。 ブックウィンドウは、ブックマークを登録してWebを自動巡回するためのものだ。ブックマークを登録する「ブックビュー」、巡回によって保存されたページを表示する「ウェブビュー」、巡回の状況を表示する「巡回リスト」の3種類のビューで構成される。ブックビュー、ウェブビューはいずれもツリー形式で、見やすくわかりやすい。タイマ機能やスケジュール機能によって、時刻またはスケジュールを指定して巡回させられるのはもちろん、クライアントサイドクリッカブルマップや認証ページ、SSLにも対応し、単体のWeb巡回ソフトとして見ても多彩な機能を持つ。結果をハードディスクに保存せずに更新チェックを行うことも可能だ。また、巡回したURLをまとめた閲覧インデックスの作成や、画像データのサムネイル表示などの機能がある。 結果ウィンドウは、インターネット上から目的のサイトを探し出すためのもの。キーワードを指定して検索を実行すると、gooやInfoseek、LYCOSなど、一度に複数の検索エンジンを使用して検索を行い、結果のURLを表示する。そのため、ユーザはいくつもの検索サイトにアクセスして、何回もキーワードを入力する必要がない。検索エンジンの追加・解除も行える。検索結果はハードディスクに保存されるので、オフラインでゆっくりとチェックできる。結果ウィンドウでも簡単な自動巡回は可能で、結果ウィンドウの結果をブックマークに反映させることもできる。 IEウィンドウでは、Internet Explorerを内蔵ブラウザとして使用し、保存されているページをすばやく閲覧することができる。また、表示されているページ上の語句をキーワードとして検索することも可能だ。外部リンクをクリックしてブックマークに登録することもできる。 ファイル検索ウィンドウは、ハードディスクに保存したファイルからキーワードを検索するためのもの。検索には論理式や正規表現を使用することができる。 タブロイドには、各ウィンドウを切り替えて使用するOutlook風のスタイルと、メインウィンドウに複数のウィンドウを表示するMDI形式の2種類のスタイルが用意されており、ユーザの好みで選択できるようになっている。 ●

	Webページから必要な情報を効率よく探し求めるための機能が満載された便利なソフトだ。それぞれの機能は非常によく吟味されており、設定できる項目も多く使いやすい。操作体系もよく考えられていて、メタ検索ソフトとWeb巡回ソフトの組み合わせとしてはかなり使いやすいものになっていると思う。体系を理解して使い慣れれば相当の威力を発揮するだろうと感じた。 ただし、やはり使いこなすのにはある程度の知識と経験が必要だろう。Web自動巡回ソフトをはじめとするいくつかのアプリケーションの操作になじんでいないと、最初はどう使ってよいのかとまどうかもしれない。 （秋山 俊） 《スクリーンショット》　MDI（マルチドキュメント）スタイルの画面。操作性はよいが、ある程度慣れないとわかりづらいかも…… 《スクリーンショット》　検索エンジンによる検索結果。必要なサイトを登録し、選択したサイトだけをダウンロードできる 《スクリーンショット》　検索オプションの画面。使用する検索エンジンはカテゴリ分類したり、追加・削除したりできる 《スクリーンショット》　オプション設定画面。「アドバイザ」とは、初心者が間違いやすい操作をした際に、アドバイスを表示してくれる機能 【作　者】 （有）加祥堂 【作者のホームページ】 http://www.kashodo.co.jp/ 【動作に必要なソフト】 Internet Explorer 4.0以降 【補　足】 試用期限は10日間。試用期間中は起動時にダイアログが表示される。期限終了後は一部機能が使えなくなる。10月20日現在の最新版はVer.1.0 β3.2。作者のホームページからダウンロードできる

	■ソフトを開発しようと思った動機、背景 ブラウザでする検索が使いにくいので、「もっと楽に早くキーワードが見つけられないか」、それと「電話代の節約ができないか」と思った。 ■開発中に苦労した点 HTMLにリンクされたアドレスをローカルファイルに保存するところ。そのファイルからWebツリーを構築するところ 検索エンジンの結果ページから、次ページを連続ダウンロードするところ ブックマークのデータベース。最初の実装ではレジストリを使っていたが、データ量が多くなると遅くなったので、iモード形式のデータ構造をまねて実装したところ ■ユーザにお勧めする使い方 ひとつの例として、応用が利く使い方を示します。 キーワード検索して保存した結果ファイルの中から、さらに文字列を検索することができます〔キーワード検索＋ファイル検索〕。このファイル検索機能の複合検索（検索式と正規表現）を用いて 目的とする文字列に絞り込むことができます。例えば、hogeという商品価格の調査で、値段が3〜4万円ぐらい、とわかっていれば、キーワード検索で"hoge 価格"として結果ページをダウンロードしておきます。次にファイル検索で文字列を "hoge" and "[3-5][0-9],[0-9][0-9][0-9]"と指定して検索すると、価格一覧ができます。 ■今後のバージョンアップ予定 IEの右クリックメニュー、コンポーネント化（COM）、IBMのViaVoice対応。それと、スパイ巡回。これは、特定のサイトを定期的に巡回して、キーワードを見つけ出す機能。これで気になる掲示板を監視できるようにする。また、検索結果の中から、もう少し目的のキーワードに一致する文を見つけ出すような機能。そして、最終的にSFでよくあるような「コンピュータに話しかけて結果を得る」ことができるソフトウェアを目指しています。 （（有）加祥堂）
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