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	ベクターソフトニュース - 2000.08.09

	AN HTTP Server　Ver.1.30c 手軽に使うことができるフリーの高機能HTTPサーバ ■Windows 98/95/NT　■フリーソフト

	■メイン画面（左上）と機能設定画面。主要な機能の設定はすべてここで行える Windows 98/95/NTで動作するHTTP（Web）サーバソフト。フリーソフトながら、基本的なHTTPサーバ機能に加え、ユーザ認証機能、IPフィルタリング機能、プロキシサーバ機能など、数多くの機能を持つのが特徴。CGIやSSI、ISAPIもサポートし、ローカル環境でCGI/SSIのテストを行うことも可能だ。 HTTPサーバとは、ネットワークに接続した他のコンピュータに対してWebページを公開するためのソフトのこと。AN HTTP Serverは、LAN環境やダイヤルアップ接続環境で手軽にHTTPサーバを構築できるサーバソフトだ。単独のEXEファイルになっていて、起動した瞬間からすぐさまWebページを公開することができる。Windows NTでは、NTの「サービス」としても動作する。 搭載された機能は非常に豊富だ。例えば、クライアント側のIPアドレスによって接続の可否を設定できるIPフィルタリング機能、ユーザ/グループによってアクセス権を決定するユーザ認証機能、同じIPアドレスに複数のホストを割り当てて、それぞれに別のドキュメントルートを設定して使用できるバーチャルホスト機能などがある。最大で50スレッドというマルチスレッド構成になっており、リクエストを並列で処理することができる。またCGIやSSIといった拡張機能もサポートしており、クライアントとの対話的なWebページを構築できる。さらに、ISAPI機能までもサポートしており、CGIよりもさらに効率的なサーバサイドでのプログラム実行が可能だ。 また、プロキシサーバとして動作する機能もある。プロキシ機能は、HTTPだけではなく、FTPプロキシやSMTP/POPゲートウェイ機能も利用可能。もちろん、HTTPプロキシではキャッシュ機能も備える。 設定は、すべてダイアログベースで対話的に行える。設定項目は多いが、HTTPサーバとはどのようなものかがわかっていれば、さほど難しいものではない。通常のWebサーバ用途はもちろん、社内などにおけるイントラネットのサーバなど、応用次第でさまざまな使い方ができるソフトといえる。 ●

	これだけ本格的な機能が、Windows NTはもとよりWindows 95/98でも動作してしまうというのは、まさに驚きといってよい。 Windows用のWebサーバはそれほど多く存在するわけではないが、これにはIIS（Internet Information Server）なり、PWS（Personal Web Server）なりがOSに標準で添付されている（またはマイクロソフトのWebページからダウンロードできる）という理由が大きいだろう。しかしWindows 98/95やNT Workstationでは、IISに比べて機能が限定されたPWSしか使えない。たしかにPWSでも、それほど不満のないレベルの機能は実現されているとはいえ、やはり「機能限定版」というイメージはつきまとう。 これに対してAN HTTP Serverは、Windows 98/95でも利用できる“フルセット”のWebサーバである。FTPサーバやGopher、ASP機能やIDC機能など、IISにあってAN HTTP Serverでは使えない機能もあるが、こうした機能は、他のソフトで代用できたり、そもそも個人ベースでは必要のない機能が多い。そう考えると、AN HTTP ServerはまさにフルスペックのWebサーバといっても過言ではない。 Windowsで本格的なWebサーバを使ってみたかったが、Windows NT Serverなど高価なOSは使えない、といった人にとってはまさに最適なソフトといってよいだろう。 （天野 司） 《スクリーンショット》　ユーザ/グループによるアクセス制御も可能 《スクリーンショット》　HTTP/FTPプロキシとしても動作させることが可能 《スクリーンショット》　SMTP/POP3ゲートウェイ機能もある。パーソナルユースでは十分過ぎる機能満載のソフトだ 【作　者】 中田 昭雄　さん 【作者のホームページ】 http://www.st.rim.or.jp/~nakata/index.html

	初期には、CGI/SSIの動作確認用簡易サーバとして考えていましたが、その後、機能も増え、現在ではCGI/SSIの動作確認のほか、プロキシサーバとしての利用や、イントラネット/インターネットのWebサーバとしての利用も増えています。 機能追加の要望やバグ/不具合の指摘などの多くはホームページのコメント集に寄せられています。そのため、やるべきことは山積みですが、少しずつ対応し、そのつどバージョンアップを重ねています。機能追加ができればバグがあっても新バージョンとして公開というやり方なので、本来はβ版とするべきところかもしれません。 初期に比べて機能が増えた分、最低限の設定がわかりにくくなってきたので、自然に設定できるようなウィザードを付けたいと考えています。機能としては、HTTP/1.1 にフル対応させることと、ASPが動作するようにする、というのが今後の主な予定です。 （中田 昭雄）
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