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	ベクターソフトニュース - 2000.07.15

	Jack's Pazzle Land　Ver.2.0.2 チープなキャラが“イイ感じ”のパズルゲーム ■Macintosh　■フリーソフト

	■海上に設置されたブロックをつたい、鍵を取り、ゴールを目指す HyperCardで作成されたパズルゲーム。ちょっとチープだけど愛らしいキャラを操作して、画面上のブロックをつたい歩き、鍵を手に入れてゴールを目指す。全5面とステージ数は少ないが、後半のステージは難易度も高く、簡単には全ステージクリアはできない。 Jack's Pazzle Landは、テンキーだけで手軽にプレイできる面クリア型パズルゲーム。プレイヤーは、キャラのジャック・エヴァーソンを操作し、ゴールまで導くのが目的。ステージ上には鍵が置かれており、これを取ることでゴールが開き、次のステージへ進めるという仕組みだ。ジャックが移動できるのは海上に設置されたブロック。ブロックには3種類あり、通常のタイプのほか、バネ付きのブロック、上下に移動可能な岩がある。ジャックは左右に動けるのはもちろん、ブロック1段分のジャンプも可能だが、バネ付きのブロックを利用することにより、ブロック2段分をジャンプすることができるようになる。バネが邪魔であれば、移動可能な岩を上から乗せてしまうことにより、通常のブロックに変化させられる。 Jack's Pazzle Landの最大の（かつ結構笑える）ポイントは、ジャックのキャラデザインと“芸の細かなアクション”にある。線だけで“いい加減に描かれた”風のキャラは何ともアジがあって“イイ感じ”。このジャックが、例えばブロックを上に移動するときには、糸のように細い体で、汗をかきかき引っ張り上げる。逆に下に移動させるときには、どこに隠していたのかトンカチを持ち出してきてトントンと叩くくのだ。ブロックの下には、海原が広がり魚が泳ぐ。ブロックから足を滑らせて下に落ちたら、そこでゲームオーバー──ジャックは悲鳴を上げながら海の藻屑となってしまう。また、ブロックを引っ張りすぎて上のブロックとの間に挟まれると、ジャックは圧死してしまう。 ゲームバランスをほどよく保っている要素のひとつが、鍵を取ってゴールまでたどりつくための移動ブロックの使い方。ゴールまでの経路を考えてブロックを移動させないと、鍵を取ったところで立ち往生してしまうことになる。一見、簡単そうなパズルに思えるが、これがなかなか難しい。堅くなった頭をほぐすのにちょうどよいパズルゲームだ。 ●

	筋骨隆々とはほど遠い、どちらかというと貧弱な体のジャックがたまらない。この身体で見せるアクションや叫び声がつい笑いを誘ってしまうのだ。そんなジャックのおとぼけぶりとは逆に、難易度は予想以上に高い。1面、2面はさほどでもないが、3面あたりになるとどうしても行き詰まる。5面はどうやら天地がひっくり返ったステージらしいが、なかなかもってそこまで辿りつくのは容易ではない。 （フェムス・安藤 しょうこ） 《スクリーンショット》　テンキーの【7】で左に1段飛ぶジャック。その下のバネ付きブロックでさらに高くジャンプ。だが、考えて飛ばないとトランポリン状態に 《スクリーンショット》　テンキーの【8】でブロックを持ち上げる。上にブロックがある場合は、挟まれて死んでしまうので要注意 《スクリーンショット》　鍵まで辿りついたら、テンキーの【0】で鍵をゲット 《スクリーンショット》　操作に特に難しい点はないが、丁寧な説明書も付いている 【作　者】 ふろーれん　さん 【動作に必要なソフト】 HyperCardまたはHyperCardプレーヤ

	Jack's Pazzle Landは僕の初期の作品で、完成しためずらしいものの一つです。飽きっぽい性格もあって完成するのには時間がかかったことが今の思い出です。しかも制作するときはたいがい試験前でした。いわば勉強から逃れるために、これは制作されたとでもいえるでしょう。 といってもやはり、中途半端な状態で2年ほど放置されていました。そんな闇に消え去ろうとするこのジャックに光を当ててくれたのは僕の友達でした。「いや、もうこれは公開しなければいけないよ。いや、すべきだ」。その一言のために僕は人に見せられるようジャックに手直しを入れました。 ところで、このジャックは作者ながら不思議なやつだと思います。密かにニュートンの万有引力に逆らってブロックを持ち上げたり、自らの体を膨らませたり……。彼のことを気に入っているので、また何かの機会に彼を使いたいと思う今日この頃です。 （ふろーれん）
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