ベクターソフトニュース - 2000.06.14

	画像編集ツール GoPaint　Ver.1.00 レイヤ、マスクなど豊富な機能を揃えた総合画像編集ソフト ■Windows 2000/98/95/NT　■シェアウェア

	■ひとめで機能の豊富さを感じさせるメイン画面 レイヤやマスクなどの描画機能を備える高機能ペイントソフト。ガンマ補正などのフィルタも搭載し、フォトレタッチソフトとしても強力な機能を持つ。機能別に分類されたツールバー、タブウィンドウ（ツールウィンドウ）によって高い操作性を実現している点が特徴だ。 GoPaintの画面は、メインの編集ウィンドウのほかにツールバーやパレットが数多く並んだ構成。多くの機能を6種類のツールバーと3種類のタブウィンドウに分類・格納しており、いずれのバー/ウィンドウもドッキング/フロート好みの状態で使用できる。ツールバーのボタンアイコンはカラー化されている上、機能説明がチップヘルプとステータスバーに表示されるので、初めて使用する場合でもあまりとまどうことはないだろう。タブウィンドウではペン先の指定、カラーやトーンの指定、フォルダ移動などの機能を選択できるほか、レイヤ情報の表示などを、その名の通りタブ切り替えで行えるようになっている。 描画用のブラシは、クレヨンやフエルトペンといった実在の画材をシミュレーションするタイプではなく、ソリッドブラシやエアブラシ風のものを中心としたシンプルなもの。ただし、描画時の透過率を指定できたり、マウスの右ボタンに消しゴム動作を割り当てたり、画像をこすって伸ばすなどといったフォトレタッチソフト風の機能が充実している。ブラシはソリッドブラシのほか、かき混ぜブラシなど計5種類を装備するが、なかでも特徴的なのが、最初にクリックしたポイントに近い色の部分だけに描画操作を行う「ピックブラシ」。ビックブラシを使えば、特定部分だけに影響を与える描画操作を簡単に行うことができる。近似値の指定もRGB/色相/彩度/明度から選択することが可能だ。 マスク機能も強力で、フリーハンドでのマスク定義や、特定色をキーにしたマスク定義など、さまざまなマスク定義を駆使した描画が可能だ。このほかにも、グリッド表示や、グリッドに合わせて描画する機能など、ペイントソフトとして見ると、めずらしい機能を備える。 レイヤ機能は、機能的にはごく一般的なものだが、GoPaintの場合はレイヤを使用してもあまり描画が重くならない点が特徴だ。 そのほか、画像の一部を「パーツ」として選択的に保存/読み込む機能や、ガンマ補正/輪郭線抽出/モザイク処理/エンボス処理といった12種類の効果を揃えたフィルタ機能など、多くの機能を備えた総合画像編集ソフトといった趣を持つソフトだ。 画像形式として、レイヤ情報などを持つ独自のGOP形式のほか、読み込みはBMP、JPEG、RGB、WMFに、保存はBMP、RGBに対応する。 ●

	GoPaintは“ペイント”という名前が付けられてはいるが、かなりフォトレタッチ色の強いソフトだ。レイヤ機能の動作や、各種パレットのデザインなどを見ても、既存のフォトレタッチソフトをかなり研究していると思われる点が多く、非常に使いやすいものに仕上がっているといえるだろう。 なかでも特に筆者が強調したいのは動作の軽さだ。通常、レイヤ機能や複数レベルのUndoをサポートしたペイント/レタッチソフトは非常に動作が重くなるものだが、GoPaintに関していえば、動作は非常に軽い。かなり複雑な構成の画像作成でもストレスなく作成できるだろう。 操作のわかりやすさ、多機能さ、そして使いやすさをかなり高次元でバランスさせたソフトだと感じた。 （天野 司） 《スクリーンショット》　近似色エリアにのみ描画する機能（ピックブラシ）があり、非常に便利に使える 《スクリーンショット》　ピックブラシの使用例 《スクリーンショット》　3種類あるタブウィンドウの中のひとつ、ナビゲーターパレット。タブウィンドウはコマンドひとつでフロートにできる 《スクリーンショット》　レイヤウィンドウ。複数レイヤを使用しても動作は軽い 【作　者】 石井 勝　さん 【作者のホームページ】 http://village.infoweb.ne.jp/~fwhv1414/ 【補　足】 試用期間は2週間。試用期間中は一部の保存機能が使用できない

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