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ベクターソフトニュース - 2000.06.03
MathNote MathNote Ver.1.0.7
数式の混在した文書も簡単に作成できる“数式ワープロ”
Windows 2000/98/95/NT シェアウェア
「MathNote」の動作画面
■数式の混在した文書でも簡単に作成できる

数式の混在する文書でも、一般のテキストと同様の感覚で作成できるワープロソフト。ツールバーアイコンをクリックするだけで、積分記号やlim、行列などの数式を簡単に入力することが可能だ。複数の文書もタブで切り替えて編集できる。

MathNoteは、一般的なワープロに付属する数式エディタとは異なり、文章中にダイレクトに数式が入力できるのが特徴。一般のテキストと数式をまったく同じ感覚で扱うことができる。サポートする数式は、添字、指数、分数、平方根、積分、Σをはじめ、総乗、lim、行列、ベクトル記号、絶対値記号など、理数系大学で使われるレベルのものをほぼ網羅する。数式に関してはフォント種類やサイズも通常のテキストと同じく自由に設定できるほか、システムに市販の数式フォントがインストールされていれば、これを使用することでより美しい表現が可能になる。また、Σや行列中などの数値・記号位置はドット単位で微調整することができる。

数式の入力に際しては、ほとんどの数式にプレースホルダが用意され、メニューやツールバーアイコンから数式を入力後、数字を入力するという手順をとる。テキストの入力状態からダイレクトに数式を入力することも可能だが、「数式ブロック」という、一般のテキストと数式を区別するためのブロックを用いて入力することもできる。MathNoteでは、日本語/英語/数式の標準フォントを個別に設定できるが、数式ブロックを使用すると、数式入力時に自動的にフォントが切り替わり、テキスト入力時に元に戻る、などのメリットがある。

入力補助のために「ギリシャ文字」「数学記号」の2種類の記号パッドが用意されており、記号パッドを使うことで入力しにくい各種記号も簡単に挿入できる。また、数式だけでなくカッコについても複数種の可変カッコをサポートしており、可変スペースも装備する。一般的なワープロ同様、各種の文字装飾やセンタリング、右・左寄せ、箇条書き、インデント、タブ変更機能もある(ただし、「フレーム」という文書枠で制御しているため、一般的なワープロソフトなどとは若干操作感が異なる)。他ソフトで作成した表・図形などもBMP/WMFで取り込むことができる。

オプションでは、IMEの自動制御やUndoの回数(最大30回まで可能)などを設定できる。ヘッダ/フッタを含めた印刷も一般的なワープロと同様に行える。

reviewer's EYE 数式エディタをサポートしたワープロはよく見ていたが、数式そのものをサポートしたワープロというのはめずらしい。ユーザインタフェース的には非常に身近なものを使っているため、誰でもすぐに慣れることができるだろう。数式ブロックの概念とショートカットキーの使い方さえわかれば、あたかも普通の文章を入力しているかのように数式混じり文章を作成できる。理工系の文書作成にとって強力なサポートツールとなるはずだ。
(藤田 洋史)


スクリーンショット》 数式ブロックを使うと、フォントが自動的に切り替わる。文字はフレーム単位でドラッグして自由に移動できる
スクリーンショット》 ギリシャ文字と数学記号は付属のパッドからすばやく入力可能
スクリーンショット》 一般的なワープロ同様、ボールドやアンダーライン、影付きなどももちろん可能
スクリーンショット》 標準フォントは日本語/英語/数式を個別に指定可能。それぞれの要素の色も指定できる


【作 者】 西野 比呂史 さん
【作者のホームページ】 http://plaza15.mbn.or.jp/~autumn/
【レジ作品番号】 SR015647
【補 足】 試用期間は2週間。試用期間中は、ファイルの保存ができない、印刷時にページ全体に大きく「×」が印刷されるなどの制限がある。6月2日現在の最新版はVer.1.08。作者のホームページ からダウンロードできる
ソフト作者からひとこと
■ソフトを開発しようと思った動機、背景

現在、理系ユーザの方は数式の混在する文書の作成には苦労されています。多くの場合は、汎用ワープロ+数式エディタの形式で、数式をオブジェクトとして扱っていますが、これでは数式を編集するたびにいちいち数式エディタを起動することになり大変面倒です。MathNoteは「普通の文書」と「数式」をまったく同じように扱うことができますので、数式の作成にほとんど手間がかかりません。

■開発中に苦労した点

MathNoteの外見は普通のワープロとよく似ていますが、内部のデータ構造は極めて複雑になっています。分数、ルート、行列、積分、Σ、組み合わせ、可変カッコ……などの構造を持った数式をインプリメントするためのアルゴリズムとデータ構造は長年の研究開発の結果であり、努力の結晶です。

■今後のバージョンアップ予定

6月1日(この記事が公開される時点では「一昨日」ですが)に公開予定のVer.1.08では、ユーザの方からのご要望の多かったキー割り当てのカスタマイズ機能が追加されます。これにより、各コマンドに対するショートカットキーを自由に設定することができるようになり、より使いやすいソフトになると思います。将来的には、TeXへの変換機能、計算機能などもサポートしてゆく予定です。

理工系の学生さんや先生方、そして技術者の方々にとっての必須ツールになれるように、これからも着実に進んでいきたいと思っております。
(オータム西野)
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