ベクターソフトニュース - 2000.05.10

	PowerMELCA　Ver.1.0.2.11 グループウェアとしても使える個人情報管理ソフト ■Windows 2000/98/95/NT　■シェアウェア

	■メール画面。機能の切り替えは左側の機能バーから行える。全体的にすっきりとした見やすいデザイン メールソフトを中心に、名刺管理、スケジュール管理の機能を組み合わせた個人情報管理ソフト。名刺情報やスケジュールは他のユーザに公開することも可能で、グループウェアとしても十分に利用できる。 PowerMELCAの提供する3種類の機能は、メイン画面の左に表示されるボタンあるいはメニューから切り替えて使用する。いずれの機能を選択した場合も、ツールバーの下にフォルダバーというボタンアイコン部が表示され、使用する機能によりメニュー、ツールバーとともに変化する。メイン画面は、例えばツールボタンを「アイコン＋文字」「アイコン」「なし」から選択できるといったようにカスタマイズは可能だが、基本的なデザインがすっきりとしており、見やすいのが特徴だ。機能的には、メーラとしてはもちろん、「名刺情報」と呼ばれるアドレス帳管理、「予定」と呼ばれる個人スケジュール管理情報ともに、なかなか充実した機能を持つ。 「名刺情報」は、メールを発信する相手先の名前やメールアドレスなどのほか、住所や電話番号、ホームページアドレスが登録できるなど、簡易住所録として利用できる。写真など任意の画像を貼り付けることもできる。登録された情報は、電子メールの宛先管理として利用することが可能で、複数名の情報をグループにすることもできる。メールの宛先にグループを指定すれば、そのグループに属している人全員に簡単にメールを送信できる。また、登録情報に対して「公開する」を選択すると、希望したアドレスだけを他のPowerMELCAユーザが参照することができるようになる。名刺データの入力は手動で行えるほか、受信したメールに「vCard形式」の名刺データが添付されていればそれを自動登録させることも可能だ。そのほかビジネスメールなどを出す人をチェックしてCSVに出力したり、現在参照している人への送信済みメール/受信メールをワンクリックで検索する機能がある。 月単位・日単位の表示に切り替え可能な「予定」は、イベント（スケジュール）のほかに、ToDo、休日の3種類に分けて登録することが可能。繰り返しや重要度、アラームの設定もできる。予定の登録情報も「公開」を選択すると、他のユーザが参照できるようになる。さらに、上司−秘書間で設定を行えば、秘書が上司のスケジュールを記入し、上司がメールでその内容を読んだ時点で「予定」に組み入れられるという秘書機能を利用することもできる。また、名刺情報と同じように、メールに「vCalender形式」のデータが添付されていば、それを自動登録することが可能だ。 「メール」は、振り分け、選択受信（リモートメール）などに加え、新規メール作成時に定型文や挨拶文を挿入する機能が充実しており、ビジネス用途に適した機能を持つ。 メーラと他の二つの機能が密接に連携することで、情報を効率よく利用できるよう考えられたソフトだ。 ●

	ソフト名から想像がつく人もいるだろうが、このPowerMELCAはパソコンの周辺機器やネットワーク機器などの販売で有名なメルコの製品だ。名刺管理という発想や、それを公開できるというグループウェア的な機能の充実など、ソフトの基本的なコンセプトとして、主にビジネスシーンでの利用を前提としたアプリケーションであることを感じさせる。 だからといって、個人で使う場合には意味がないソフトかといえば、無論そのようなことはない。画像を貼り付けられるアドレス管理などは、うまく使いこなせばかなりおもしろそうな機能だ。ユーザインタフェースもわかりやすいし、全体的に過不足なく機能が装備されているので、初心者から上級者まで、幅広いユーザに向いたソフトといえるだろう。 （天野 司） 《スクリーンショット》　名刺情報のデータ入力画面。他のユーザが参照できる「共有コメント」、自分だけが参照可能な「個人コメント」なども登録しておける 《スクリーンショット》　個々の名刺情報には、画像を貼り付けることもできる。とりあえず名刺をスキャンして貼り付けておく、といった使い方もできる 《スクリーンショット》　月単位での予定表示画面。公開されていれば、他のユーザの予定も色分けで表示される 《スクリーンショット》　名刺情報や予定情報は、メールから自動的に登録させることが可能 【作　者】 （株）メルコ 【作者のホームページ】 http://www.melcoinc.co.jp/melca/riri-su.htm 【補　足】 シェアウェアだが、名刺情報が33件以内であれば、フリーで使用できる

	■ソフトを開発しようと思った動機、背景 電子メールのやり取りはビジネスマンにとって三度の食事のように当たり前になっています。このようにビジネスにとって必須の道具になっているメールソフトと、同じくビジネス上の必須ツールである名刺交換をリンクさせて、ビジネス上の諸情報を保存し活用できる本当に便利なビジネスツールとしてパソコンを活用してもらいたいという気持から開発しました。また、チームワークで働くのが通常になっている時代なので、各人の行動スケジュールもわかりやすい帯形式で必要な人に見てもらうことができるようになっています。 ■特徴 サーバがない環境でも、グループウェアとして使用できるようになっています。各個人がインプットした名刺データや、メールに添付されてきた名刺データを、グループ員が取り込んで利用することができます。また、スケジュールも他人に見せることを許したものについては、全員が見ることができるので、例えば課員全員のスケジュールを一覧表として見ることができます。 ■ユーザにお勧めする使い方 メールに添付する名刺データやスケジュールデータは、vCard、vCalendarという共通規格に基づいています。ですから、この規格に基づいて作られた他のメールソフトでも取り込むことができます。特に、PowerMELCA同士でデータのやり取りをすることで、肖像写真まで含めた詳しい名刺データの交換や、ワールドワイドでのスケジュール配信などが自由自在にできます。ノートパソコンでの出先での活用も主眼として考えていますので、例えば、メールの受信はメールサーバにあるメールの一覧を先に見て、必要なものだけダウンロードするという使い方もできます。 ■今後のバージョンアップ予定 パソコンを人間の生活にとけこむ便利なツールにしてしまういろいろなアイデアがありますが、当面は、年賀状などの宛先印刷ソフトとの連携プレイをやりやすくする工夫を考えています。 メールのサンプル画面／名刺情報のサンプル画面／予定のサンプル画面 ※PowerMELCAは、保有する名刺データが33件以内ならば、フリーで全機能が使えます。 （（株）メルコ）
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