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ベクターソフトニュース - 2000.03.25
Function View Function View Ver.4.10
強力なグラフ描画機能を持つ数学学習支援ソフト
Windows 98/95/NT フリーソフト
「Function View」の動作画面
■付属のサンプルファイル「接線のドラッグ」の描画例。マウスの移動に応じて接線が変化する

関数や図形式を入力することにより、対応するグラフを描画する数学学習支援ソフト。表示可能な関数の種類の多さ、高速な表示が特徴だ。

Function Viewでは陽関数、陰関数、媒介変数、極方程式など、およそ考えられるほとんどの関数を入力・表示することが可能で、ツールバーの操作で座標系の拡大・縮小および上下左右への移動が簡単に行える。関数や式の入力はフィールドをクリックすると表示される入力パッドから行うようになっており、キーボードを極力使わずにすむように設計されている。

入力された関数が陽関数の場合、Function View自身でこれを微分して、導関数を表示する。当然、得られた導関数を別関数として利用することも可能だ。不連続関数であっても、不連続なまま表示する。また、Σ計算が可能であるため、テイラー展開やフーリエ級数、ワイエルシュトラウス関数の近似などのグラフ表示も可能だ。

複数のグラフの組み合わせで発生する軌跡や領域表示もサポート。授業などでのプレゼンテーション用として、区間設定による最大値・最小値表示機能と、微積分のアニメーションが用意されている。また、接線や点の軌跡をドラッグ移動させ、その瞬間ごとの座標やパラメータ値を表示することができる。パラメータの操作を自動化して、点と線分の組み合わせアニメーションを作ることや、連続的な変化による直線の傾き方を図示することも可能だ。ルートや上付き、下付き文字、分数表示といった数学特有の文字処理をサポートしており、非常に豊かな表現力を持つ一方、高速な表示も実現している。

関数や式によって得られた図形のクリップボードへのコピーやBMPファイルでの保存も簡単で、他のアプリケーションで再利用できる。また、入力した関数や直線、定数などをまとめてFVW形式として保存することができ、いつでも再現できるようになっている。配布アーカイブには多数のサンプルFVWファイルが付属しているため、これらをロードして描画させるだけでも勉強になる。

reviewer's EYE 非常によくできた数学ソフトだ。陰関数表示がかなり速くできるように最適化されており、この種のソフトで複数の関数を表示させたときにありがちな待ち時間が少ない。

レベル的には高校3年〜大学2年程度までが対象と思われる。ただし、中学生レベルでも簡単な陽関数は修得しているため、入力・表示するだけならば問題なく使えるだろうが、高校3年レベルであっても、サンプルの意味をすべて理解するのは難しいかもしれない。理工系大学の2年くらいになれば、おそらく全部のサンプルについて理解ができ、このソフトの有用性に気がつくだろう。

筆者が試用した範囲では、ときどきVBのエラー(アドレス違反)が発生したことを付記しておく。
(藤田 洋史)


スクリーンショット》 式の入力には「マウスキーボード」というパッドが現れる。未定義の定数も入力可能だ
スクリーンショット》 パラメータを連続的に変化させることにより、グラフがどのように変化するかを確認できる
スクリーンショット》 最小値・最大値の範囲を決めて、領域の区間表示を行うことも可能
スクリーンショット》 グラフは、クリップボードへのコピー、BMPファイルでの保存が可能。いずれもcolorモード/白黒モードを選択できる


【作 者】 和田 啓助 さん
【作者のホームページ】 http://www.tohgoku.or.jp/~kei-wada/
ソフト作者からひとこと
■ソフトを開発しようと思った動機、背景

数年前、数学の授業をパソコン教室でやってみようと思い、ソフトを探したことがありました。なかなか使いやすいソフトが見つからず苦労しました。市販のものは高価で、とてもパソコン教室の台数分購入するのは不可能でした。そこで、自作の簡単なソフトを作って、微積分の授業をやったことがすべてのはじまりでした。現在のソフトの中にも微積分のアニメーションとして、その概念が残っています。その後Windowsの時代になり、すべてを作り直し、試行錯誤しながらバージョンアップを繰り返して、現在に至っています。

■開発中に苦労した点

任意の数式を解析する数式解析と、その数式を微分するプログラムが一番時間のかかった部分だったと思います(Function Viewでは微分は近似式ではなく、微分に対応する数式構造を使っています)。どの程度の機能を持たせるかは試行錯誤でやってきたので、新しい機能を加えるたびにバグが発生し、その対策の方に時間がかかってしまいました。

■ユーザにお勧めする使い方

とにかく簡単に関数のグラフが描けます。陽関数をひとつだけ登録した状態では区間での、最大値、最小値を求めたり、微積分のアニメーションを見ることができます。また、導関数の式を表示して、グラフも表示できます。陰関数,媒介変数、極方程式も表示でき、平面図形の表示、軌跡の表示も充実していますので,高校で学習する関数や図形(ベクトルや複素数も含む)を表示して、画面を見ながら考えたり、図形イメージを作ることができます。 Σ計算もできるので,テイラー展開、フーリエ級数といった大学での数学にも対応しています。

■今後のバージョンアップ予定

予定というよりは、随時、可能なときにバージョンアップをやていく予定です。
(和田 啓助)
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フリーソフト New
FunctionView 5.94 平面・空間の多様なグラフが表示可能、自動実行のマクロ機能,数式からwaveデータを作る機能も搭載 (1,662K)



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