4本のシナリオと14人の主人公（マスター）を選べるファンタジー戦略シミュレーションゲーム。プレイヤー数は1人から4人まで対応、コンピュータ同士の対戦を見る観戦モードも用意されている。ゲームの難易度もレベル1（簡単）からレベル5（難しい）の5段階を選択できるので、ユーザのレベルに応じて楽しめる。

用意された4本のシナリオは「戦いの序幕」「群雄割拠」「流れる魂」「最終決戦」となっており、それぞれこの世界の時系列に従ったドラマが展開される。マスターにはさまざまな種族がおり、当人の能力はもちろん、配下の兵士たちの能力や最初の領土も異なる。シナリオによって登場するマスターが違っているのだが、どのマスターを選択するかでゲームの難易度はかなり左右される。

ゲームの最終目的は他のマスターをすべて倒し、動乱の世界に決着をつけること（ただし、中には主従関係で結ばれたマスター同士もいるので、そうしたマスターを選択した場合は全員を倒す必要はない）。画面には大きく分けて戦闘専用の「戦争画面」と、それ以外の操作をするための「フィールド画面」の2つがある。「フィールド画面」では他のマスターと同盟を結んだり、街の開発などの領土管理をしたり、領土からの収入によって兵力を充実させたりといった操作を行う。こうして養った兵力で隣国に戦争をしかけ、領土を増やしていくのが基本だ。それにより収入も増え、楽に戦力を増強することができるようになる。といっても、「フィールド画面」での操作そのものはあまり多くない。それよりもむしろ、どのようなルートでどのように部隊を侵攻させるかを考えるのが重要になる。

一方、他のマスターと戦争を繰り広げる「戦争画面」こそファーレントゥーガの“華”。「戦争画面」では非常に細かなマップが61種類用意されており、そこで約250のキャラクタが武器や魔法などそれぞれの特性を生かした戦闘を行う。個々のキャラは戦闘によって成長するが、戦闘によってしか見ることができないキャラもあるなど、さまざまな工夫がなされている。

いちいち操作するのが面倒、各キャラの使い方がわからない……という人はすべてをコンピュータに任せて自動で戦闘させることもできる。戦闘シーンは魔法などのアイデアも豊富で、かつ表現も凝っているので、これを眺めているだけでも十分に楽しむことができる。もちろん、戦術を考えながら自分の手でキャラを操作すればおもしろさがより増すのはいうまでもない。